木下サーカス、コロナで苦境 公演自粛、支援呼び掛け―岡山
118年の歴史を持つ木下サーカス(岡山市北区)が新型コロナウイルスの影響で苦境に立たされている。公演自粛で収入が途絶える中、団員は再開に向け技を磨き、ライオンやゾウの餌代などに充てるためクラウドファンディング(CF)で支援を呼び掛けている。
木下サーカスは1902(明治35)年設立。2000人収容の赤い大テントで空中ブランコや猛獣ショーなどを披露し、年4、5カ所で計100万人以上を集める。
昨年12月に始まった福岡公演は、新型コロナのため2月28日で打ち切りに。金沢公演は3月下旬に収容人数の半分以下で3日間だけ開催し、6月からの新潟公演は全面中止とした。金沢市に滞在していた団員約110人は外出を控え、練習を続けた。
毎週日曜には本番と同じ音響や照明で2時間の無観客ショーを行い、映像で芸をチェックした。滞在中、住民から「ゾウやシマウマにあげて」と野菜が提供され、近くの病院の看護師から励ましの手紙と寄付金が届いた。
現在は8月に予定される東京・立川公演に向け準備を進めている。感染防止策として大テントの換気能力を高め、観客の体温を感知するサーモグラフィーを導入。消毒も徹底するが、収容人数は半分以下の約900人となり、収入は大きく減る。
CFの目標額1000万円は開始4日目で突破。月100万円を超える動物の餌代と機材の維持、医療従事者への支援に充てる。返礼品として5年間有効の入場券のほか、20万円の寄付で空中ブランコ挑戦券、250万円で貸し切り公演も用意した。募集はCFサイト「晴れ!フレ!岡山」で9月22日まで。
木下サーカスの木下英樹取締役(41)は「支援を頂きながらコロナの災禍を乗り越え、夢と感動と希望を届けたい」と話している。(2020/07/20-07:09)
Japan's Kinoshita Circus Struggling amid Virus Crisis
Japan's Kinoshita Circus, which has a 118-year history, is walking on a financial tightrope, being unable to give performances amid the novel coronavirus epidemic.
The troupe, based in the western city of Okayama, has launched a crowdfunding project mainly to cover feeding and other costs for its circus animals, such as lions and elephants, while its members are wasting no time ramping up their techniques in preparation for the restart of performances.
Kinoshita Circus, established in 1902, performs at four or five locations a year using a large red tent capable of accommodating up to 2,000 spectators. With its performances featuring trapeze acts and wild animal shows, the circus troupe attracts a total of more than one million visitors annually.
However, its performance tour that started in December last year in the southwestern city of Fukuoka ended on Feb. 28, ahead of schedule, due to the spread of the virus.
In late March, it performed in the city of Kanazawa, Ishikawa Prefecture, central Japan, only for three days, with the number of spectators limited to less than half of capacity.
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