共通ポイント、競争抑制排除 消費者の利益向上へ初の調査―公取委
公正取引委員会は12日、「Tポイント」や「dポイント」に代表される共通ポイントサービスについて初の実態調査結果を公表した。加盟店が他の共通ポイントを導入しようとした際に制約を受ける例があったと指摘し、独禁法に抵触する恐れがあるとの認識を示した。公取委は、ポイントサービス運営会社による加盟店の囲い込みを排除して競争を促し、消費者の利益向上を図る。
公取委は昨年3月から今月にかけ、大手共通ポイント運営会社4社のほか、加盟店約2000社(有効回答率21%)や消費者1万人にアンケート調査などを実施した。この結果、消費者の72%がいずれかの共通ポイントサービスを利用。加盟店の82%が単一のサービスを導入していた。
公取委が問題視するのは、運営会社が一部の加盟店との契約に盛り込む「事前承諾条項」だ。加盟店が他の共通ポイントを新たに採用する場合、既存の運営会社に事前に説明し、承諾を得る必要があるという規定で、この条項に基づく交渉に時間がかかり導入を断念したケースがあった。
公取委は条項自体に問題はないが、条項によって競合他社の参入が抑制された場合には独禁法に抵触する恐れがあるとの見解を示した。
共通ポイントサービスでは、会員が多い運営会社ほど加盟店も増えるため、特定の業者に集中しやすい。業者の寡占化が進めば、選択肢が狭まるなど消費者にとって不利益になりかねない。公取委は、共通ポイントサービスは国民生活に密着したものとみており、競争環境の維持に努める。(2020/06/12-20:35)
Japan FTC Warns of Possible Law Breaches over Point Programs
Japan's Fair Trade Commission said Friday that some actions taken by loyalty point program operators may constitute antitrust law violations.
In some cases, program operators disadvantaged participating stores that sought to adopt other point programs, the FTC said, announcing the results of its first-ever survey on loyalty point programs.
The commission will seek to encourage competition and boost consumer benefit by preventing loyalty point program operators from putting pressure on participating stores.
Japan has many loyalty point programs, including big ones such as Culture Convenience Club Co.'s T-Point program and NTT Docomo Inc.'s d Point program.
The survey, conducted between March last year and this month, covered four major point program operators, about 2,000 participating stores and 10,000 consumers. Valid responses were given by 21 pct of the stores.
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