宣言解除「うれしい」 新型コロナ、気の緩み危惧も
「特定警戒都道府県」に指定されていた愛知県。名古屋市の公園では公務員の40代男性が、4月から保育園に通う予定だった1歳9カ月の長男と遊んでいた。宣言解除を「うれしい」と歓迎しつつ、「集団感染などが発生したら、また戻してほしい」と注文を付けた。
夫、息子と共に公園を訪れていた同市の主婦(43)も「幼稚園に通えるのはうれしいが、本当に大丈夫か不安もある」と漏らした。外出自粛中は泣き方が変わるなど息子もストレスをためていたという。宣言が解除された後も、「気を緩めてはいけない」と話した。
同じく「特定警戒」の福岡県も解除されたが、ライブハウスへの休業要請は5月末まで続く。少人数が着席して楽しむスタイルが特徴の「キャバーンビート」(福岡市)は3月下旬から営業を休止し、オーナーの町田秀樹さん(57)は「何も変わらない」と残念がった。
「『3密』からほど遠いのに、ライブハウスというだけでイメージが悪くなった。客足は当分戻らないだろう」。インターネット配信に活路を見いだそうと200万円以上かけて機材をそろえたという。
全国で唯一感染者が確認されていない岩手県。盛岡市中心部の洋風居酒屋で働く千田泰河さん(38)は「宣言が解除されてもコロナが収束するわけではない。長丁場の対応を考えないと」と冷静に受け止め、「流行を繰り返すのが一番困る」と強調した。
市内には「県外客お断り」の貼り紙をする店も複数ある。イタリア料理店を営む菅洋介さん(37)は「県外客が増える不安もあるが、みんなが楽しむ場所だから一概には断れない。営業の仕方を工夫したい」と話した。
東京との人の往来も多い茨城県牛久市に住む助産師の女性(31)は「解除で気持ちが緩みそう。人の出入りが増えると感染リスクも高まる」と心配そうに語った。(2020/05/15-07:16)
Lifting of Virus Emergency Welcomed, but Worries Remain in Japan
People voiced mixed opinions in Japanese prefectures where the government's coronavirus state of emergency was lifted on Thursday.
Residents largely welcomed the decision as a step toward returning to normal life. But some are worried that people's vigilance will relax.
"I'm happy that my son will be able to go to kindergarten, but I'm also worried whether it's really okay," said a 43-year-old housewife in Nagoya, Aichi Prefecture, central Japan.
She said her son had been stressed, changing the way he cries during the stay-at-home period. "We mustn't lower our guard" after the lifting of the emergency, she said.
The government lifted the state of emergency for 39 of the country's 47 prefectures.
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