2020.05.14 07:04Nation

コロナ影響、消えた広告 中づり減少、渋谷駅も真っ白

広告が掲示されていないJR渋谷駅の駅舎=9日、東京都渋谷区

広告が掲示されていないJR渋谷駅の駅舎=9日、東京都渋谷区

 新型コロナウイルスの感染拡大が、駅や電車で目にする広告にも影響を及ぼし始めている。外出機会の激減で従来の宣伝効果が得られないことに加え、宣伝の自粛や施設の休業で広告出稿が取り下げられるケースも。関係者からは「広告業界全体にとって大打撃だ」と悲鳴が上がる。
 以前は若者でにぎわっていたJR渋谷駅。閑散としたハチ公像前から駅舎を見上げると、最初に目に入る広告スペース「ハチコーボード」が真っ白になっていた。数十メートルにわたる駅コンコースの壁面広告や、ファッションビル「SHIBUYA109」周辺の看板も少なくなり、周辺の風景は感染拡大前と比べ様変わりしている。
 縦4メートル、横20メートルのハチコーボードは、テレビ中継にもよく登場する人気広告スポットだ。ジェイアール東日本企画によると、広告掲出料は1週間で税別800万円。それでも以前は枠が取り合いになるほどだったが、4月20日から5月17日まで4週間連続で広告出稿がなく、「これほど枠が空いたのは過去記憶にない」(担当者)という。
 新宿駅から調布方面へ走る京王線車内も、中づり広告はまばら。掲示されているのは京王グループの宣伝や、新型コロナウイルス感染防止の啓発ポスターがほとんどだ。日本鉄道広告協会によると、こうした車内広告の減少は比較的乗客の少ない私鉄から、徐々に広がりつつあるという。
 外出自粛による宣伝効果の低下が主な理由だが、集客で「密」状態を招く恐れから広告出稿を自粛するケースや、宣伝する施設自体の休業など、広告主の事情はさまざま。同協会の担当者は「掲出料を下げる動きも始まっている。緊急事態宣言が今後解除されても、広告がすぐに戻るかどうかは見通せない」とため息をついた。(2020/05/14-07:04)

2020.05.14 07:04Nation

Ads Disappear in Tokyo amid COVID-19 Epidemic


The COVID-19 epidemic is prompting companies in Tokyo to take down advertisements from stations and train cars, which were plastered with ads prior to the outbreak.
   Advertisers are suspending promotional activities as citizens stay home to avoid infection, leading to lower effectiveness for ads.
   "It is a huge blow to the whole advertising industry," an industry source said.
   The change in scenery was evident in the busy Shibuya district.
   The Hachiko Board billboard over an exit of East Japan Railway Co.'s Shibuya Station is blank, looming over a quiet district that was bustling with young people before the spread of the novel coronavirus.

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