世界遺産地区も感染警戒 白川郷閉鎖、小笠原「命に関わる」―GW本格化
ゴールデンウイーク(GW)が本格的に始まるのを前に、世界遺産を抱える観光地も新型コロナウイルスの感染拡大に警戒を強めている。白川郷はほぼ閉鎖され、高度な医療機関のない小笠原諸島では「命に関わる」と危機感も。焼失した首里城の復元にも影を落としている。
合掌造りの集落で知られる岐阜県白川村の白川郷。GWは例年1日約1万人が訪れるが、緊急事態宣言の全国拡大を受け、成原茂村長は5月2~6日に地区一帯を「原則閉鎖」すると表明した。
路線バスは全て運休し、村営駐車場も利用停止。観光案内所や飲食店などもほぼ閉まるといい、同村の担当者は「白川郷はテーマパークではなく、住民には高齢者も多い。感染の危険から守る必要がある」と強調した。
本土から約1000キロ離れた東京・小笠原諸島は、住民の命に関わるためさらに切実だ。定期船は週1便ほどしかなく、小笠原村役場のある父島まで片道24時間かかる。「診療所が父島と母島に各一つあるだけで、感染の疑いがあっても検査すらできない」(役場職員)といい、不要不急の来島は控えるよう強く要請している。
一方、世界最大級の原生ブナ林が青森、秋田両県にまたがる白神山地は、登山客も少なく地元も楽観的だ。秋田県側の登山口がある藤里町の職員は「まだスニーカーで散策できるほど山も開いておらず、地元の人しか来ない」と話した。
昨年10月の火災で正殿などが焼失した那覇市の首里城。城郭内の立ち入りが再び禁止され、GW前に公開予定だった正殿遺構の一般公開も延期となり、復興に水を差された形だ。破損した赤瓦のしっくいをはがすボランティアも中止され、復元作業にも影響が出ている。
回復しつつあった首里城公園の入園者数も3月は再び大きく落ち込んだ。担当者は「仕方がない。感染が収束したら多くの方に来ていただきたい」と期待を込めた。(2020/04/29-07:39)
World Heritage Sites in Japan Vigilant against Infections
Officials in UNESCO World Heritage sites in Japan are increasingly wary of the spread of the novel coronavirus as the country enters the Golden Week holiday period in late April and early May.
The village of Shirakawa in the central prefecture of Gifu attracts some 10,000 visitors per day in every Golden Week for its Shirakawa-go, known for its gassho-style houses featuring steeply pitched thatched roofs.
Shirakawa Mayor Shigeru Narihara has said that the whole Shirakawa-go district will be shut in principle between Sunday and May 6.
Local bus services will be suspended during the period while municipal parking lots will be closed.
"Shirakawa-go is not a theme park, and it has many aged residents. We need to protect them from the risk of infection," a municipal official said.
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