売れ残りビールをジンに 酒造会社、無料で蒸留
新型コロナウイルスの影響で売れ残ったクラフトビールを蒸留し、ジンに生まれ変わらせよう―。こんな取り組みを老舗酒造会社が始めている。営業自粛などで処分に困った飲食店から預かり、無料で瓶詰めのジンにして返す予定だ。
取り組んでいるのは「常陸野ネストビール」の製造元として知られる「木内酒造」(茨城県那珂市)。生のクラフトビールは賞味期限が数カ月と短く、売れ残れば廃棄するしかないが、蒸留してジンにすれば長期保存が可能になる。ビール100リットルが濃縮され、約8リットルのジンができる。
費用は無料だが、ビールが原料として加工されるため1リットル当たり220円の酒税が国から同社に還付される仕組みだ。13日に受け付けを始め、各地の飲食店から約20件の予約が入ったという。
東京・秋葉原の同社蒸留所には23日、新橋のビアホール「ビアライゼ’98」からビール190リットルが運び込まれた。金属釜に移し替えられたビールはゆっくりと熱せられ、ぶくぶくと泡を立てた。
完成したジンは6月上旬に納品され、客に提供されるという。
同店を営む松尾光平さん(55)は「ビールを捨てるのは本当に悲しかった。生まれ変わらせてくれて感謝している。娘を嫁に出す気分だ」と笑顔を見せた。(2020/04/24-13:32)
Japanese Brewer Distills Unsold Beer into Gin for Free
A Japanese brewing company has started distilling beer into gin as a service for restaurants struggling with how to deal with unsold craft beer amid coronavirus-linked shutdowns.
Draft craft beer reaches best-before dates in only a few months. It needs to be discarded if left unsold, but distilling it into gin will allow long-term storage.
In the service by Kiuchi Brewery Inc., based in Naka, Ibaraki Prefecture, northeast of Tokyo, 100 liters of beer will be made into 8 liters of gin.
The service is free, but the company can get a liquor tax refund of 220 yen per liter.
The company has received some 20 orders for the service since April 13.
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