旅券発給拒否、二審も「違法」 安田純平さんの訴え認める―東京高裁
フリージャーナリストの安田純平さん(50)が旅券の発給を拒否されたのは違法として、国に処分取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決が30日、東京高裁であった。三角比呂裁判長は処分を違法として取り消した一審東京地裁判決を支持し、双方の控訴を棄却した。
判決によると、安田さんは2015年に取材のためトルコからシリアに入国後、武装組織に拘束され、約3年4カ月後に解放された。19年に再び旅券発給を申請したが、外務省はトルコから入国禁止措置を受けたことを理由に発給しなかった。
三角裁判長は旅券法が発給禁止を定めた目的は、入国禁止にした国や国際社会と日本との信頼関係の維持にあると指摘。その上で、安田さんはイタリア観光などのために旅券を申請しており、トルコとの信頼関係は損なわれないとして、全ての国への渡航を禁止した発給拒否は違法と判断した。
閉廷後に記者会見した安田さんは、判決について「どういう場合に発給拒否になるかが曖昧だ」と批判した。
外務省の話 判決内容を十分精査、検討するとともに関係省庁と協議をした上で対応を決めたい。(2025/01/30-19:26)
Tokyo High Court Rules Denying Journalist Passport Illegal
Tokyo High Court on Thursday ruled that the government's decision to deny a passport to freelance journalist Junpei Yasuda is illegal.
Presiding Judge Hiro Misumi upheld a lower court ruling overturning the government's refusal to give him a passport.
According to Thursday's ruling, Yasuda, 50, entered Syria through Turkey for reporting work in 2015. He was captured by a militant group and freed after three years and four months.
Yasuda applied for a passport in 2019, but the Foreign Ministry refused to issue one to him because Turkey had banned his entry.
In the ruling, Misumi said that the passport law allows the government not to issue a passport to maintain Japan's relationship of trust with the countries that have banned entry and the international community.
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