発射は新型「火星19」 米韓に対抗、固体燃料式か―ICBM最終版、多弾頭化も・北朝鮮
【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信は1日、ミサイル総局が10月31日に新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星19」の試射を初めて行い、成功したと伝えた。固体燃料式とみられ、北朝鮮は既存の「火星18」と共に運用するICBMの「最終完結版」と位置付けた。
試射に立ち会った金正恩朝鮮労働党総書記は「われわれの覇権的地位が不可逆であると、世界に示すことになった」と述べ、「大満足」を表明したという。
正恩氏は、発射は「意図的に地域情勢を激化させ、共和国(北朝鮮)の安全を脅かしてきた敵に、われわれの意志を示す適切な軍事活動だ」と主張。安全保障面の連携を強める米韓への対抗姿勢を鮮明にした格好だ。
朝鮮中央通信によれば、ミサイルは約1000キロを約86分かけて飛行し、最高高度は7687.5キロ。高角度の「ロフテッド軌道」で発射されたが、通常角度であれば飛行距離は1万5000キロを超え米本土全てを射程に収めると推計される。同通信は「戦略ミサイル能力の記録を更新した」と誇った。
同通信が配信した写真からは、ミサイルが固体燃料式の特徴であるスカート状の炎を噴射しながら上昇する様子が確認できる。固体燃料式は、燃料注入に時間がかかる液体式に比べ、迅速な「奇襲発射」が可能だ。北朝鮮は2021年の党大会で決めた「国防力発展の5カ年計画」で固体燃料式のICBM開発を目標に掲げていた。
「火星19」は、23年に3度発射した固体燃料式の「火星18」に比べ、弾頭部が丸みを帯びていることも特徴。韓国政府系シンクタンク、統一研究院の洪※(※王ヘンに民)先任研究委員は「(複数の弾頭を積む)多弾頭化を念頭に置いている」と分析。「発射訓練」として「火星19」の追加発射を行う可能性があるとした。(2024/11/01-18:51)
N. Korea Claims to Have Successfully Tested New ICBM
North Korea on Thursday successfully test-fired its new intercontinental ballistic missile Hwasong-19, considered by the country as the ultimate ICBM, its state media reported Friday.
In the report, the Korean Central News Agency said North Korean leader Kim Jong Un, who observed the launch, "expressed great satisfaction at the fact that the successful test-fire of the new-type ICBM proved before the world that the hegemonic position we have secured in the development and manufacture of nuclear delivery means of the same kind is absolutely irreversible."
North Korea apparently sought to make its presence felt by demonstrating advances in its military power ahead of Tuesday's U.S. presidential election.
The North Korean leader claimed that "the test-fire is an appropriate military action that fully meets the purpose of informing the rivals, who have intentionally escalated the regional situation and posed a threat to the security of our republic (North Korea) recently," the KCNA report said.
According to the news agency, the missile flew about 1,000 kilometers for about 86 minutes, reaching a maximum altitude of 7,687.5 kilometers, the highest ever for North Korea's strategic missile capability.
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