2020.03.16 17:33Nation

相模原殺傷、植松被告に死刑 「計画的、強烈な殺意」―責任能力を認定・横浜地裁

 相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年、入所者の男女ら45人が殺傷された事件で、殺人などの罪に問われた元職員植松聖被告(30)の裁判員裁判の判決が16日、横浜地裁であった。青沼潔裁判長は被告の責任能力を認めた上で、「強烈な殺意に貫かれた犯行で、結果は他の事例と比較できないほど甚だしく重大だ」として、求刑通り死刑を言い渡した。
 争点は被告の責任能力の有無や程度。弁護側は、大麻の乱用で被告は事件の約1年前から、妄想などを生じる大麻精神病だったとして、心神喪失状態で無罪だと訴えていた。
 青沼裁判長は「大麻の長期常習者ではあるものの、大麻精神病に罹患(りかん)していたとの疑いは残らない」と指摘。重度障害者の存在を否定する被告の動機について、「到底是認できないが、病的な飛躍があるとは言えない」と述べ、事件当時に完全責任能力があったと判断した。
 事件前日までに自宅から刃物を持ち出し、結束バンドやハンマーを購入するなど、「計画性が認められる」と述べた。犯行後に出頭しており、違法性も認識していたとした。
 その上で「助けを求めたり抵抗したりすることが困難な利用者43人に対し、包丁で複数回突き刺した」と非難。「酌量の余地は全くなく、厳しい非難は免れない。死刑をもって臨むほかない」と述べた。
 判決によると、植松被告は16年7月26日未明、津久井やまゆり園に侵入。当時19~70歳だった入所者の男女19人を包丁で刺して殺害し、24人に重軽傷を負わせたほか、夜勤担当の職員の男女5人を結束バンドで縛り、このうち職員2人を負傷させた。
 植松被告はこれまでの接見取材で、死刑判決を受け入れる意向を示し、控訴についても「弁護士がしても取り下げる」と否定している。(2020/03/16-17:33)

2020.03.16 17:33Nation

Man Sentenced to Death for 2016 Murder of 19 Disabled in Sagamihara


Yokohama District Court on Monday handed down a death sentence, as sought by public prosecutors, to a former worker at a care home for mentally disabled people in Sagamihara, Kanagawa Prefecture, eastern Japan, over the July 2016 mass murder there.
   The court found that the accused, Satoshi Uematsu, 30, had full capacity to take criminal responsibility when he carried out the knife attack, which killed 19 residents aged between 19 and 70 at the facility, Tsukui Yamayuri-en, and injured 24 others, as well as two facility workers, in the predawn hours of July 26, 2016. Uematsu was a former worker at Tsukui Yamayuri-en.
   During Uematsu's trial, the prosecution argued that his work experience at the facility led him to believe that heavily disabled people who cannot communicate with others should be killed.
   The defense claimed that Uematsu should be acquitted because he was suffering cannabis psychosis and in a state of insanity at the time of the attack.

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