犠牲者77人の冥福祈る 土砂災害から10年―広島
77人が犠牲となった広島市の土砂災害は20日、発生から10年を迎えた。大きな被害が出た同市安佐南区八木では、地元の梅林学区自主防災会連合会が主催する追悼献花会が行われ、住民や松井一実市長らが犠牲者の冥福を祈った。
献花会では、同連合会の石橋孝治会長(72)が「危険エリアに住んでいることを住民にしっかり認識していただき、風化防止に努めたい」とあいさつ。松井市長は「貴い教訓として胸に刻み、誰もが安全安心に暮らせる街の実現に全力で取り組む」と誓った。
斉藤鉄夫国土交通相も出席し、「防災、減災に国交省として全力を挙げる」と述べた。
兄夫婦を亡くした立川新三さん(87)は「正月に必ず集まっていた。写真を居間に飾っていて毎日見ている」と夫婦をしのんだ。妻と2人で住んでいた自宅が全壊した川地勇さん(80)は「10年の月日は感じない。あっという間だった。今でも(亡くした友人らの)顔が浮かぶ」と話した。
土砂災害は2014年8月20日未明に起きた。集中豪雨により土石流や崖崩れが多数発生し、災害関連死3人を含む77人が死亡、住宅396棟が全半壊するなどした。
安佐南区緑井では夜、ろうそくをともして犠牲者をしのぶ追悼行事が行われた。住民らは揺らめく炎を前に手を合わせた。(2024/08/20-20:10)
Victims of Hiroshima Landslides Remembered 10 Years On
A memorial event was held Tuesday for more than 70 victims of heavy rain-caused landslides that struck the western Japan city of Hiroshima 10 years ago.
Hiroshima Mayor Kazumi Matsui and local residents offered flowers to the victims at the ceremony hosted by a disaster prevention group in the Yagi district of the city's Asaminami Ward, which was particularly hit hard by the disaster.
"I hope to make residents thoroughly aware that they are living in a dangerous area, and work to prevent (the disaster) from being forgotten," Koji Ishibashi, 72, head of the local group, said at the event.
"We will remember it as a valuable lesson and strive to create a community where everyone can live safely and securely," Matsui said.
Japanese land minister Tetsuo Saito also attended the event and said that his ministry will do all it can to prevent and mitigate disasters.
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