自民総裁選、小林氏が出馬表明　「脱派閥徹底、支援求めず」―来月２７日投票で調整

　自民党の小林鷹之前経済安全保障担当相（４９）は１９日、国会内で記者会見し、９月の党総裁選への立候補を表明した。派閥裏金事件に対する厳しい批判を踏まえ、「新たな自民党に生まれ変わる」と強調。「脱派閥選挙を徹底する。旧派閥に支援は一切求めない」と明言した。１０人超の名前が挙がる中、出馬表明したのは小林氏が初めて。
　党幹部によると、総裁選の日程は「９月１２日告示、２７日投開票」で最終調整し、２０日の総裁選挙管理委員会で決定する。９月２０日投開票の案もあったが、岸田文雄首相が２４日からの国連総会出席を検討しており、帰国後が望ましいと判断した。
　小林氏は会見で、政策活動費の透明化など政治改革に取り組む方針を掲げた。その上で「能力と経験を重視し、あらゆる世代の力を結集する」と党内に幅広い支持を訴えた。
　主要政策として、最初に経済分野を取り上げ「経済は財政に優先する。今はアクセルを踏む時だ」と主張。産官学と国、地方の連携を強化して「世界をリードする戦略産業を育成する」と語った。
　憲法改正では、緊急事態条項の創設と自衛隊の明記を「喫緊の課題」と位置付け、早期の国会発議を目指す考えを示した。
　小林氏は、財務官僚を経て２０１２年衆院選の千葉２区で初当選し、現在４期目。二階派の所属だが、総裁選では安倍、麻生、岸田各派や、無派閥の中堅・若手から支援を受ける。会見には２０人以上の国会議員が同席した。
　一方、石破茂元幹事長（６７）は１９日、必要な推薦人２０人の確保が「さらに確実なものになりつつある」と記者団に明かした。関係者によると、早ければ２２日に出馬表明する。河野太郎デジタル相（６１）は２６日に表明する方向で調整に入った。
　上川陽子外相（７１）は「立候補の準備をしている」と強調した。斎藤健経済産業相（６５）は、出馬を促す声が相次いでいると説明。「私自身も心の声を聞かなくてはいけない」と述べた。
　党内に待望論がある小泉進次郎元環境相（４３）は、首相と首相官邸で面会。これに先立ち、斎藤氏と経産省で意見交換した。（2024/08/20-00:12）

Former Japanese economic security minister Takayuki Kobayashi on Monday declared his candidacy in the ruling Liberal Democratic Party's upcoming leadership election.
   "I will thoroughly make this an election to rid (the LDP) of its factions," Kobayashi, 49, told a press conference at a parliamentary members' building in Tokyo. "I will not seek any support from former factions."
   Some of the ruling party's factions were embroiled in a slush funds scandal involving fundraising parties, attracting public criticism. Several factions have since said they will disband.
   "I will make policy activity funds more transparent," Kobayashi said regarding the funds scandal.