2024.08.11 19:08Business

排せつケア市場が拡大　超高齢化到来、商品多様に―メーカー各社

　大人用紙おむつなどの排せつケア市場が拡大している。１９４７～４９年生まれの「団塊の世代」が７５歳以上になる超高齢化社会となり、医療や介護で困難な課題に直面する「２０２５年問題」を控え需要増大が見込まれ、メーカー各社は多様な商品の開発に知恵を絞る。
　民間調査会社インテージなどによると、排せつケア市場の売り上げ規模は１９年の７８３億円から２３年には９８０億円に成長。２４年には１０００億円を超える勢いだ。
　花王は４月、大人用おむつ「リリーフ」シリーズをリニューアルし、履きやすいパンツ型の新商品などを発売。軽い力でもつかみやすく、尻に引っ掛からないなどの工夫を加えた。担当者は「ビジネスケアラー（仕事をしながら介護する人）が増えており、付きっきりでの介護が難しくなっている」と話し、自立を促す商品に力を入れる。
　排せつケア市場でシェア１位のユニ・チャームは、尿漏れパッドを積極的に展開する。５０代前後から尿漏れが始まる人も多く、担当者は「軽度失禁の人が増えていく」と指摘。女性は生理用ナプキンで代用するケースも多く、ためらわず専用商品を手に取ってもらえるようパッケージにも配慮している。
　病院・施設向けに力を入れる大王製紙は、東京大学などとの産学連携で商品の品質向上に取り組む。同社担当者は「介護される人の生活をいかに維持するかが重要」と強調。商品の利用を通じて施設から在宅への復帰を促し、地域包括ケアシステムの整備にもつなげたい考えだ。（2024/08/11-19:08）

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2024.08.11 19:08Business

Continence Care Market on Rise in Aging Japan

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The Japanese market for continence care products such as paper diapers for adults is on the rise, prompting manufacturers to race to develop a range of products in anticipation of a surge in demand amid an aging population.
Sales of continence care products in the country grew from 78.3 billion yen in 2019 to 98 billion yen in 2023 and are on track to top 100 billion yen this year, according to research company Intage Inc.