警官対応、違法性認めず 外国人女性らの請求棄却―東京地裁
トラブルに駆け付けた警視庁の警察官から差別的な対応を受けたなどとして、南アジア出身の40代女性と日本国籍の長女(6)が東京都に対し計440万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、東京地裁であった。片野正樹裁判長は警官の対応について「違法性があるとは認められない」と述べ、請求を棄却した。
判決によると、女性らは2021年6月に東京都内の公園で遊んでいた際、見知らぬ男性から息子が女性の長女に蹴られたと詰め寄られ、「外人は生きている価値がない」などと言われた。
女性側は、男性の通報で駆け付けた警官の1人が、長女に「どうせお前が蹴ったんだろ」などと発言したと主張。外国人への差別意識からトラブルの原因を一方的に決め付けたと訴えたが、片野裁判長は「いささか唐突で警官の行動として不自然だ」として、そうした発言があったとは認め難いとした。
同意なく長女を1人にして事情聴取し、蹴ったことを認めるよう迫ったとする主張についても、相当性を欠く聴取ではなかったと退けた。
記者会見した女性は「人種差別を助長させる判決で非常に残念」とコメント。代理人の西山温子弁護士は「警官がそんなことをするはずない、という考えだけで判断しておりナンセンスだ」と批判し、控訴を検討すると明らかにした。(2024/05/21-19:35)
Tokyo Court Dismisses Foreigner's Claim of Police Discrimination
Tokyo District Court on Tuesday dismissed a lawsuit by a foreign woman who claimed to have been subject to discriminatory treatment by police.
The woman from South Asia in her 40s and her 6-year-old daughter of Japanese nationality had sued the Tokyo metropolitan government for 4.4 million yen in damages over the alleged discriminatory treatment by officers from the Metropolitan Police Department.
In the complaint, the woman said she and her daughter were playing in a park in the Japanese capital in June 2021 when the daughter was shoved by a male stranger who shouted at them.
Police arrived at the scene following a report by a man who claimed his son had been kicked and took the plaintiffs to a police station where they were detained for four and a half hours without a search warrant.
Presiding Judge Masaki Katano said, "It is difficult to judge the police's actions illegal."
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