輸入小麦、高止まり 円安響き、家計に逆風
輸入小麦の高止まりが続いている。ロシアによるウクライナ侵攻を受け過去最高値となった後、上昇に一定の歯止めがかかったものの、歴史的な円安を背景に高水準で推移している。今後、菓子や麺製品などへの波及も予想され、家計への逆風はやみそうにない。
小麦需要の8割以上を輸入に頼る日本では、安定供給のために政府がまとめて購入し、国内の製粉会社に売り渡している。売り渡し価格は毎年4月と10月、直近6カ月間の平均買い付け価格などに基づいて改定する。
しかし、2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻で小麦の国際相場が急騰。政府は同年10月、家計負担軽減に向け売り渡し価格を据え置いたものの、23年4月には1トン当たり7万6750円と過去最高値を更新。主要産地の豊作見通しなどを背景に24年4月からは6万7810円に引き下げたが、それでも22年より前の水準を上回る。
円安に加え、物流コストの上昇などから、製粉会社の値上げの動きも相次ぐ。最大手の日清製粉(東京)は今年7月から、うどんや菓子などに使う業務用の中力粉と薄力粉を25キログラム当たり110円引き上げる。ニップンは8月から家庭用の小麦粉などを値上げすると発表した。食品の価格動向に詳しい帝国データバンクの担当者は「今後値上げの動きが強まる可能性がある」と話している。(2024/05/09-07:04)
Imported Wheat Prices in Japan Remain Elevated amid Weak Yen
Imported wheat prices in Japan remain elevated amid a weak yen, keeping pressure on households struggling with rising inflation as prices for snacks and noodle products are expected to rise.
In Japan, which relies on imports for over 80 pct of its wheat supply, the government buys foreign wheat and sells it to domestic millers to ensure stable supplies.
The government revises wheat prices in April and October every year, based on such factors as the average buying prices in the most recent six months.
It raised its sale price for imported wheat to a record high of 76,750 yen per ton in April 2023 after Russia's invasion of Ukraine in February 2022 sent international wheat prices sharply higher.
The sale price was lowered to 67,810 yen per ton last month partly because of expected good harvests in major production areas overseas, though still above levels before the Ukraine war.
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