2024.03.08 07:09Nation

「同じ思いしてほしくない」 #KuToo提唱の石川優実さん―性暴力被害も告発・8日女性デー

 女性にヒール付きパンプスを強制しないで―。そう訴える「#KuToo」運動のきっかけをつくった俳優の石川優実さん(37)が、8日の国際女性デーを前に取材に応じた。もともと自身が受けた性暴力を訴えて活動していた石川さんは、女性が同様の被害について声を上げやすくなった最近の傾向を歓迎しつつ、「若い人に同じ思いをしてほしくない」と強調した。
 「靴」と「苦痛」を掛けた造語の「#KuToo」は、性被害を告発する海外の「#MeToo」に倣った社会運動として2019年にSNSなどを中心に拡大。石川さんはその年の英BBC放送の「100人の女性」に選出された。
 「セクハラや性被害と比べて、足が痛いというのはちゅうちょなく言える。女性差別やフェミニズムに普段関心がない層が、あの時は反応した」と当時を振り返る。活動する中で誹謗(ひぼう)中傷を受けたこともあったが、「新しい視点を出すと反発はある。ただ、私はそれを放置してはいけないと思うので、裁判などでしっかり闘った」と話す。
 背景にあるのは「差別なんてない」という「日本社会の空気」だと考えている。高校生の時に性暴力に遭った石川さんは、#MeToo運動に出会って初めて被害を告白した。「20年くらい前は性暴力の話が今ほど出ない時期。その後、当時の法律でも違法だったと気付いたが、それくらいたたないとなかなか自覚できない」と自身の経験を語る。
 性被害を実名で告発した元自衛官の五ノ井里奈さんが米国で「世界の勇気ある女性賞」を授与されるなど、「空気」は徐々に変わりつつある。一方で「告発しないとどうにもならない」という現実には歯がゆさも感じている。「性被害に遭ってうつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)になる人もいるが、行政などの支援は本当にない。そこにも光が当たるようになればいいと思う」と語った。(2024/03/08-07:09)

2024.03.08 07:09Nation

"KuToo" Campaign Leader Wants Attention to Sexual Abuse


Yumi Ishikawa, who started the "#KuToo" campaign against companies that force female workers to wear high heels, has expressed a wish to draw more attention to the issue of sexual abuse in Japan.
   "I don't want younger people to experience what I went through," actress Ishikawa, 37, said in an interview ahead of the International Women's Day on Friday.
   Ishikawa, whose activities first focused on the sexual violence she suffered, views positively the recent changes in the social environment allowing women to speak up more easily about sexual harassment and assault.
   The #KuToo movement name plays on two Japanese words, "kutsu," which means shoes, and "kutsuu," which means pain. The movement was inspired by the #MeToo movement against sexual harassment and assault abroad.
   The Japanese movement developed in 2019 mainly on social media. The same year, Ishikawa was included in a list of 100 influential women of the year by British broadcaster BBC.

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