復興長期化「心のケア必要」 村井嘉浩・宮城県知事―東日本大震災13年インタビュー
―今後の課題は。
13年はあっという間だった。常に被災者のそばに立ち、物事を考えなければいけないと思って過ごしてきた。
ハード面の課題では、気仙沼市内にある3カ所の防潮堤の完成時期が未定だ。早めに完成させ、被災者の安心につなげたい。
ソフト面では、(精神的な)ケアを必要とする人は多くいる。そういった人たちが取り残されることのないようにしていくことが重要だ。震災の影響で環境が変化し、心の問題を抱える人が増えているのは事実だ。単身の高齢者も増えており、13年という時間はある意味冷酷だと感じる。地域に関係なく、長いスパンで考えたい。
―語り部の活動継続への公的支援は。
語り部も高齢化している。世代が替わっていく中で、震災の経験を知らない人に(震災の記憶を)つなぐためにも、一定程度の財政支援を国に求めていくことはあってもいいのではないか。
ただ、何もかも国任せでもいけない。(「津波が来たら各自てんでばらばらに高台に逃げろ」という三陸地方の言い伝えである)「津波てんでんこ」のように、災害への備えを地域で語り継ぐことも重要だ。
―能登半島地震の被災地支援については。
東日本大震災では誰がどこで、何を求めているのか把握し切れず、非常に戸惑ったことを今でも覚えている。能登半島地震では震災の経験を踏まえ、国が地元の要望をある程度聞いた上で、全国知事会を通じて(各自治体に)支援を割り振ることができた。今後、大災害が起きた際のたたき台になるのではないか。(2024/03/08-07:10)
13 Years On: Miyagi Governor Stresses Need for Psychological Care
The governor of Miyagi, one of the northeastern Japan prefectures hit hard by a massive earthquake and tsunami 13 years ago, emphasized the need for psychological care for those affected by the disaster.
"Many people are currently in need of (psychological) care. The important thing is that we mustn't leave such people behind," Yoshihiro Murai said in a recent interview, vowing to implement support measures for them for the long term.
The number of people experiencing mental issues has gone up due to changes in their environment following the March 11, 2011, disaster, Murai said, adding that the number of elderly residents living alone has increased as well.
Murai stressed the need to consider asking the central government for financial assistance to activities by people who pass on their stories of the disaster.
Those people are aging, Murai said. State support for such activities may be needed to pass on the memories of the disaster to those who have not experienced it, he said.
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