EVバス、海外勢が参入 「小回り」売り、生活の足に
高齢化や過疎化が進む地域の生活の足として、海外メーカーの電気自動車(EV)バスが注目され始めた。収益率の高い大型バスに軸足を置く国内大手メーカーの間隙(かんげき)を縫う形で、トルコの商用車大手カルサンや中国の新エネルギー車大手の比亜迪(BYD)が参入。サイズの小さいコミュニティーバスなどのニーズが高いとみて、脱炭素もアピールしつつ、自治体などに売り込んでいる。
「小回りの利く小型車に地域のニーズがあるはずだ」。カルサンの小型EVバス「e―JEST」を輸入販売する産業機械商社アルテック(東京)の担当者は、こう自信を見せる。22人乗りで価格は4730万円。既に長野県伊那市が購入の意向を示している。2024年には約30台、25年以降は年100台の受注を目指す。
カルサンは、欧州のEVバス市場で販売シェア首位。独BMW製の電池を搭載し、横滑り制御や衝突回避などの安全性能が特長で、航続距離は210キロ。全長5.9メートルと、路地にも入っていけるコンパクトな車体が売りだ。
BYDの日本法人ビーワイディージャパン(横浜市)は1月、日本専用の中型EVバス「J7」の予約を開始。25年秋の納車を予定している。乗車定員は最大61人、航続距離は約250キロで価格は4015万円。人口減少を踏まえると、将来的に地方と都市部のいずれも現在主流の大型より、40~60人乗りの中型にニーズがあるとみている。
国内勢では、新興企業のEVモーターズ・ジャパン(北九州市)がEVバスを手掛けている。高額なため、自治体の補助金が手厚い地域を中心に攻勢を掛ける。(2024/03/06-20:30)
Foreign Makers Enter Japanese Electric Bus Market
Electric buses manufactured by non-Japanese makers have started drawing attention in Japan as a means of transportation in areas where the population is aging or declining.
Turkish commercial vehicle maker Karsan and Chinese electric vehicle giant BYD Co. have entered the Japanese electric bus market, expecting robust demand for small community buses.
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