2020.02.25 07:16Nation

長距離移動時の感染警戒 夜行バスやフェリー対策強化―新型肺炎

マスクを着用した乗客が目立つ高速バス乗り場=18日午後、JR東京駅八重洲口

マスクを着用した乗客が目立つ高速バス乗り場=18日午後、JR東京駅八重洲口

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、不特定多数の人が長時間、乗り合わせる夜行バスやフェリーの運営会社、航空各社などが対応に神経をとがらせている。外出を控える旅行客からのキャンセルも打撃で、「いつまで続くのか」と悲鳴が上がる。
 全国で高速バスを運行する桜交通(福島県白河市)は、長距離バスの走行後、手すりや背もたれを中心に車内の消毒を徹底している。乗降口にはアルコール消毒液を置いて、乗客に手指の消毒を求め、希望者にはマスクも配布している。
 ただ、徹底した対策にもかかわらず、キャンセルの連絡は増えている。担当者は「最大限の対応をしており、これ以上は難しい。いつまで続くのか」と嘆いた。
 クルーズ船での集団感染などを受け、フェリー会社も警戒を強める。新日本海フェリー(大阪市)が京都府の舞鶴港と北海道の小樽港を結ぶ定期便は、航行時間が21時間に及ぶ。船内放送で、乗客に手洗いやせきエチケットの励行を呼び掛けるとともに、体調が悪い人は船員に申し出るよう求めるなど対策に余念がない。
 日本航空と全日空は、中国発着便の肘掛けやトイレのドアノブなどのアルコール消毒を徹底し、客室乗務員と地上係員のマスク着用を認めている。日航の担当者は「状況を見ながら適切に対応していく」と話した。
 東海大の金谷泰宏教授(公衆衛生学)は「消毒を徹底し、衛生環境を可能な限り保ってほしい。特に不特定多数の人が利用するトイレには気を付けるべきだ」と指摘。乗客に対しては、「マスク着用と乗り降りの際の手洗いが必須。ウイルスが付着しやすくなる乾燥を防ぐため、水分補給も大事だ」とアドバイスしている。(2020/02/25-07:16)

2020.02.25 07:16Nation

Bus, Ferry Operators, Airlines in Japan Moving to Fight Coronavirus


Long-distance bus and ferry operators as well as airlines in Japan face the challenge of keeping passengers safe amid the spread of the coronavirus outbreak in the country.
   Sakura Kotsu Co., an expressway bus operator based in Shirakawa, Fukushima Prefecture, northeastern Japan, has begun to thoroughly disinfect buses after carrying passengers in long-distance routes.
   The company has been asking passengers to sanitize their hands before boarding its buses and providing face masks to them if they want.
   Despite these measures, Sakura Kotsu has been facing a wave of cancellations. "We're doing the maximum possible. We wonder how long this will last," a company official said.
   Measures to prevent infection are also being taken by ferry operators, including Shin Nihonkai Ferry, based in the city of Osaka, western Japan.

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