2024.01.01 22:05Nation

「立っていられない揺れ」 新年が一転、続々避難―震度7の石川県

 1日午後に起きた地震で最大震度7を記録し、大津波警報が発令された石川県。新年を祝う気分から一転、余震が相次ぐ中、人々が避難所に集まり、不安な夜を迎えた。道路陥没や火災が発生しているほか、家屋の倒壊や断水もあり、自治体などが被害の全容確認を急いでいる。
 震度7を観測した志賀町に住む自営業の女性(61)は、自宅近くの仕事場で揺れに襲われた。「立っていられず壁や柱をつかんで、やっと体勢を維持できた。縦にも横にも激しく揺れた」と振り返った。自宅に戻ると窓が割れ、倒れた家具で足の踏み場がない状態。近所では1軒が完全に倒壊し、瓦が落ちたり、柱が傾いたりした家も見えた。
 避難先の近くの中学校では、各教室に20~30人がいるという。女性は「揺れが収まらず、怖い。いつまで続くのか。帰省している人も多いので大変」と声を震わせた。
 同町のホテル従業員の女性は「建物がつぶれるんじゃないかという、これまでにない恐怖を感じた。外でも大きな音が聞こえた」と振り返った。施設内で配管から水漏れが起きているという。
 中心部で火災が発生した輪島市の飲食店経営山下章滋さん(59)は、「空が赤くなっているのが見え、こげくさい臭いもする。火の手は広まっていて、消防も間に合っていない」と話した。店の外では交差点の信号機が倒れ、道路も至る所で陥没したり、隆起したりしているという。「今までと比べようにならないひどさ。全てにおいて不安だ」と漏らした。
 能登町にある介護施設では、入居者に大きなけがはなかったが、棚が倒れて割れた食器などが散乱。ガスボンベも倒れ、断水しているという。男性職員によると、賞味期限切れで非常食を処分したばかりで、食料や医療面での不安を募らせている。「田舎だから高齢者を受け入れてくれる避難先なんてあるか」と沈んだ口調で話した。
 「警報が出ていたので、みんな走ったり、車に乗ったりと慌ただしかった」。自宅リビングで激しい揺れに襲われた小松市の会社員男性(24)は、「お正月で家族でくつろいでいたが、木がきしむ音がミシミシと聞こえ、大きなタンスが倒れるんじゃないかと怖かった」と話した。
 近所では木造住宅で火事も起き、臭いもしたという。家族にけがはなかったが、「地震の影響がどれだけ続くか分からないので不安」と漏らした。(2024/01/01-22:05)

2024.01.01 22:05Nation

Locals Terrified by Powerful Quake in Ishikawa Pref.


A powerful earthquake that jolted Ishikawa Prefecture on New Year's Day on Monday terrified residents in the central Japan prefecture.
   The quake measured 7, the highest level on Japan's seismic intensity scale, in the town of Shika. The Japan Meteorological Agency issued a huge tsunami warning to the prefecture's Noto region. A spate of aftershocks has occurred.
   A celebratory mood for the arrival of the new year disappeared, and relevant local governments and others are speeding up efforts to confirm the extent of damage.
   A 61-year-old self-employed woman was at her workplace near her home in Shika when the earthquake struck.
   "I couldn't keep standing, so I tried to grab the wall and pillar, and finally was able to maintain my position," she said. "It shook violently, both vertically and horizontally."

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