東京など1都3県、58兆円吸収 金融資産、相続で地方から流出―三井住友信託
三井住友信託銀行は15日、高齢化による「大相続時代」の到来を見据え、家計が保有する金融資産の今後約30年間の地域間移動に関する分析結果を発表した。推計によると、地方から資産が流出する一方、地域をまたいで移動する資産全体の約46%に当たる計57.8兆円を東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県が吸収。このうち、新潟や石川、長野、静岡など中部・北陸地域の7県からの移動額が10.0兆円で最大となった。
1都3県への流入額は、次いで大阪、京都、兵庫の2府1県が8.2兆円、北関東(茨城、栃木、群馬の3県)が7.9兆円、九州・沖縄(福岡、鹿児島、沖縄など8県)が7.3兆円、東北(青森、宮城、福島など6県)が7.0兆円となった。
都道府県別で家計資産の地域外流出額が最も多いのは奈良で、愛媛、新潟と続いた。
分析では、今後30年間で相続見込みの金融資産は計650兆円で、このうち地域間移動を伴うものは約2割の125兆円と試算した。
全国11地域では、資産残高が純増するのは東京と大阪を中心とした両地域で、残る9地域は流出超過となり、相続によって減少する。
三井住友信託によると、高度経済成長期の3大都市圏への人口移動を背景に、地方に住む親の遺産を同都市圏で受け取る相続人の母集団は、現時点で1200万人弱いると推定され、資金移動は年々膨らんでいるという。
地域間移動額は、2020年の国勢調査や19年の全国家計構造調査などを基に推計した。(2022/11/16-07:07)
Tokyo to Draw Massive Wealth from Other Areas on Inheritances
The Tokyo metropolitan area is seen logging an inflow of 57.8 trillion yen in household financial wealth from other areas over the next three decades due to inheritances, a major bank has said.
In Japan, household financial assets totaling 650 trillion yen are expected to be inherited over the next 30 years, of which an estimated 125 trillion yen, or some 20 pct, will move between areas, according to a report by Sumitomo Mitsui Trust Bank released Tuesday.
About 46 pct of the 125 trillion yen will go to the metropolitan area made of Tokyo and three neighbors, namely Saitama, Chiba and Kanagawa prefectures.
The Sumitomo Mitsui Trust Holdings Inc. unit compiled the report as inheritances are expected to spike over the next 30 years or so due to the country's rapidly aging population.
The bank estimates that nearly 12 million residents in the three metropolitan regions of Tokyo, Nagoya and Osaka are expected to inherit assets from parents living outside their regions.
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