風評対策へ有識者会議新設　食品規制国にトップセールス―秋葉復興相・新閣僚インタビュー

　秋葉賢也復興相は２６日のインタビューで、東京電力福島第１原発から出る処理水の海洋放出をめぐり、「風評対策に取り組むことがさらに重要な局面にきている」と強調し、新たに有識者会議を立ち上げて被害の軽減策を検討する考えを示した。原発事故後、一部の国・地域で継続している食品の輸入規制に関しては、解除に向け直接働き掛けるとした。
　―風評対策にどう取り組むか。
　来春に処理水の放出を控えている。科学的根拠に基づいた情報発信に取り組んでいるが、国民の理解を加速させる観点から、より効果的に伝えていくためＳＮＳ（インターネット交流サイト）に詳しい有識者らに知恵を出してもらいたい。東日本大震災への関心が低下しつつあり、風化対策についてもアイデアやノウハウがあれば議論していただきたい。
　―食品を輸入規制している国・地域に対しては。
　科学的根拠を積み上げて説得していくことが大事だ。新型コロナウイルスの感染状況を見ながら、私自身が輸入規制している国の責任者に根拠を示し、解除してもらうトップセールスの形でトライしたい。
　―震災の遺児・孤児のフォローアップは。
　安否確認だけでなく、定期的な寄り添いが必要だ。遺児・孤児は、（震災当時）０歳から１８歳までしかデータを取っていない。１８歳で区切ることなく２５歳ぐらいに引き上げて、希望通りに進学・就職しているのか、引き取った親戚と良好な関係を維持しているのか面談でフォローアップする。市町村の協力が前提だが、検討をお願いした。
　―帰還困難区域の住民の帰還をどう進めるか。
　「特定復興再生拠点区域」外については２０２０年代にかけて帰還意向のある住民すべてが帰還できるよう各自治体と相談しながら進めている。希望者は一人残らず帰還させる役割を果たしていかなければならない。（2022/08/27-07:38）

Japanese reconstruction minister Kenya Akiba has promised to directly urge some countries and regions to remove their import bans on Japanese food products that have been in place since the 2011 nuclear accident.
   "It's important to persuade them with accumulated scientific evidence," Akiba said in a recent interview. "I will directly present such evidence to people responsible for the import restrictions and ask them to lift the measures."
   He said that the government is at "an even more important phase" in dealing with negative rumors related to next spring's planned release of treated radioactive water into the ocean from Tokyo Electric Power Company Holdings Inc.'s Fukushima No. 1 nuclear power plant, the site of the accident.
   Akiba unveiled a plan to establish a panel of experts to discuss measures to tackle such rumors, expressing hopes that specialists in social media will come up with ways to more effectively send information about the treated water.
   TEPCO plans to release the water after diluting it to lower the concentration of tritium, a radioactive substance, to levels far below the country's safety standards.