マイナカード「利点実感を」　通信サービスは安定的に―寺田総務相・新閣僚インタビュー

　寺田稔総務相は２４日のインタビューで、マイナンバーカードについて「メリットを実感してもらう必要がある」とし、国民への周知・広報に力を入れる考えを示した。ＫＤＤＩが７月に起こした大規模通信障害に関しては、安定的なサービス提供に向けた環境整備が最優先課題だと強調した。
　―マイナンバーカード普及に向けては。
　ほぼ全国民に行き渡ることを目指して、申請件数の積み上げを図る。まだカードを取得していない人には、全国の携帯電話ショップでの申請サポートや、市区町村職員による企業への出張受け付けを積極的に行う。カードを活用した自治体独自のポイント付与事業も支援し、カードのメリットなどについて理解を得られるようにする。
　―ＫＤＤＩの大規模通信障害をめぐる対応は。
　（他社の通信網に臨時で乗り入れる）ローミングの実現に向けた検討会を９月からスタートする。具体的な機能、運用ルール、設備の改修などについて掘り下げる必要がある。非常時でも携帯電話が継続的に利用できる環境整備が最優先課題だ。検討会の結論を踏まえ、携帯電話サービスの確実かつ安定的な提供に向けて対応する。
　―地方のデジタル化をどう進めるか。
　「デジタル田園都市国家構想」は、地方のさまざまな社会課題を解決するものだ。高速大容量規格「５Ｇ」や光ファイバーネットワークなど、デジタルインフラの全国的な整備に取り組む。デジタル人材の確保が喫緊の課題なので、さらに強化する。また、高齢者がデジタル化の恩恵を十分に受けられる社会の実現を目指したい。
　―「１票の格差」への対応は。
　衆院選挙区画定審議会の勧告に基づいて今後、必要な法制上の措置を講じる。民主主義と議会制度の根幹に関わる重要な課題であるため、今後、各党各会派でも十分議論してもらうべき事項だと考えている。（2022/08/25-07:09）

The Japanese government needs to have people feel the merits of the My Number social security and taxation identification card, Internal Affairs and Communications Minister Minoru Terada has said.
   In an interview on Wednesday, Terada indicated that the government plans to put efforts into raising public awareness for the card.
   "We aim for almost all citizens to hold (the My Number card)," said Terada, who was given a ministerial post for the first time in a cabinet reshuffle earlier this month.
   "For those who have not obtained the My Number card, we'll offer application support at mobile phone stores across the country and send municipal officials to receive applications at companies," the new minister said.
   "We'll also help municipalities run their own points programs utilizing the My Number card, so that people understand the benefits of the card," he added.