立・維、激しい主導権争い　参院選後にらみ批判合戦【２２参院選】

　参院選公示を２２日に控え、野党第１党の立憲民主党と、その座をうかがう日本維新の会との対立が激しさを増している。批判合戦を繰り広げ、野党内で「つぶし合い」の様相を呈す。ともに比例代表の得票で相手を上回り、参院選後に野党内の主導権を握る思惑がありそうだ。
　「維新は今から核共有をタブーなき議論と言って、やろうとしている。とんでもない、全くセンスがない」。立民の泉健太代表は２０日、千葉県市川市の街頭演説でこう強調。参院選公約で核共有の議論開始を掲げた維新をこき下ろした。
　立民は、１３００万票の比例票獲得が目標。泉氏が維新を「危険な政党」と断じて批判を強めるのは、維新に向かう非自民票を切り崩す狙いがある。報道各社の世論調査で立民支持率が維新を下回るケースもある。
　立民幹部は「泉氏は維新批判で支持拡大への手応えを感じているようだ」と解説。ただ、「維新と同じ土俵で戦っては駄目だ」（中堅）との異論もあり、効果は未知数だ。
　対する維新は昨年の衆院選で４１議席を獲得し、参院選では比例票で野党第１党を目指す。立民への対抗意識を燃やしており、松井一郎代表（大阪市長）は街頭演説で「立民はなんでも反対」などと「立民たたき」を仕掛ける。
　維新幹部は泉氏について、「焦ってうちを攻撃している。（立民にとって）もっとも悪いパターン」とほくそ笑む。別の幹部は「立民は共産党と組んだ時点で政権担当能力はない。野党第１党を明け渡してもらう」と宣言した。
　立民、維新両党の対立に、野党内の見方はさまざまだ。共産党の小池晃書記局長は２０日の記者会見で、「維新は与党以上に危険な存在になってきている」と指摘。維新批判で立民と足並みをそろえる考えだ。一方、国民民主党関係者は「他党を批判しても支持は広がらない」と、冷ややかに語った。（2022/06/21-09:19）

The Constitutional Democratic Party of Japan and Nippon Ishin no Kai (Japan Innovation Party) are locked in an increasingly fierce verbal fight to attract voters in the upcoming House of Councillors election.
   The two opposition parties are aiming to outperform each other under the proportional representation system in the July 10 poll, in an apparent bid to grab the top position in the opposition camp.
   During a street speech in the city of Ichikawa, Chiba Prefecture, east of Tokyo, on Monday, CDP leader Kenta Izumi denounced Nippon Ishin for including in its campaign platform a pledge to start a debate on nuclear sharing.
   "Ishin is trying to discuss the concept of nuclear sharing from now, describing it as a discussion without taboo. It's outrageous and irrelevant," Izumi argued.
   Izumi has labeled Ishin as a "dangerous party," apparently eager to prevent voters critical of the ruling Liberal Democratic Party from choosing Ishin.