「ドライブ・マイ・カー」栄誉 13年ぶり国際長編賞―作品賞「コーダ」、米アカデミー
【ロサンゼルス時事】第94回米アカデミー賞の授賞式が27日(日本時間28日)、ロサンゼルス市内で開かれ、濱口竜介監督(43)の「ドライブ・マイ・カー」が国際長編映画賞に輝いた。日本映画で同賞を受賞するのは、2009年に前身の外国語映画賞を獲得した「おくりびと」(滝田洋二郎監督)以来13年ぶり。日本映画の歴史に新たな栄誉が加わった。
ステージに上がった濱口監督はオスカー像を掲げ、「皆さん、取りました」と笑顔を見せた。授賞式後には「評価を頂けたのは、時代の変化もあると思う。(米国では)コロナで100万人が亡くなっており、テーマである『喪失』と響き合ったのではないか」と語った。
「ドライブ・マイ・カー」は作品賞、監督賞、脚色賞の候補にもなったが、作品賞と脚色賞は「コーダ あいのうた」、監督賞は「パワー・オブ・ザ・ドッグ」のジェーン・カンピオン監督が選ばれた。
「ドライブ・マイ・カー」は、作家村上春樹さんの同名短編小説が原作。妻を亡くし、喪失感を抱える舞台俳優で演出家の男性が、ある過去を秘めた寡黙な運転手の女性と出会い、自分自身を見詰め直す姿を描く。
昨年のカンヌ国際映画祭で濱口監督らが脚本賞を受賞し、全米映画批評家協会賞では作品賞など4冠を獲得。米ゴールデン・グローブ賞でも日本作品として62年ぶりに非英語映画賞(旧外国語映画賞)に輝くなど国内外で高く評価されてきた。
その他の主な賞は以下の通り。主演女優賞=ジェシカ・チャステイン(「タミー・フェイの瞳」)▽主演男優賞=ウィル・スミス(「ドリームプラン」)▽助演女優賞=アリアナ・デボーズ(「ウエスト・サイド・ストーリー」)▽助演男優賞=トロイ・コッツァー(「コーダ あいのうた」)▽脚本賞=「ベルファスト」。(2022/03/28-19:00)
"Drive My Car" Wins Oscar for Int'l Feature Film
Japanese director Ryusuke Hamaguchi's "Drive My Car" won the Oscar for International Feature Film at the 2022 Academy Awards ceremony, held in Los Angeles on Sunday.
This is the first time that a Japanese film has won the Oscar for the category since "Departures," directed by Yojiro Takita, won the then best foreign language film award in 2009.
Drive My Car, nominated in four categories at the 94th Academy Awards, missed the Oscars for Adapted Screenplay and Directing.
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