「精いっぱい務めたい」　国民と苦楽共に、被災地に心寄せ―愛子さま、初の記者会見

　昨年１２月に成年を迎えた天皇、皇后両陛下の長女愛子さまは１７日、皇居・御所の大広間で初めての記者会見に臨まれた。皇室の新年行事に参加したことなどで、「成年皇族の一員であるという自覚が芽生えた」と述べ、「精いっぱい務めさせていただきたい」との抱負と共に、被災地や平和への思いを語った。
　会見冒頭、１６日深夜に起きた福島県沖地震に触れ、「ご遺族の皆さまと被災された方々に、心よりお見舞いを申し上げます」と述べた。成年を迎えたことに「これまでの経験は、多くの方の支えやご協力があってなし得た」と感謝の言葉を口にした。
　皇室の一員としての在り方について、「国民の幸福を常に願い、苦楽を共にしながら務めを果たすことが基本であり、最も大切にすべき精神」と回答。その一つとして「被災地に心を寄せ続けること」を挙げた。２００２年の会見で「生まれてきてありがとう」と述べた皇后さまには「生んでくれてありがとうと伝えたい」と話した。
　中学の卒業文集では、修学旅行で広島を訪れた際の感想と共に、平和への思いをしたためた。ウクライナ情勢に「多くの尊い命が失われていることに非常に心を痛めております」と述べ、お互いを認め合う平和な世界を願った。
　自身の性格については、「穏やか」「無邪気」と周囲の評を明かした。長所は「どこでも寝られる」ことと語り、以前、栃木県那須町の御用邸に到着後、縁側のソファで朝まで寝てしまった経験を披露。短所は「少しマイペース」だとし、人見知りを克服したいと述べた。
　結婚については「まだ先」と意識したことはないと明言。「一緒にいてお互いが笑顔になれるような関係が理想的」と話した。
　会見は約３０分。終始落ち着いた様子で、和やかな表情でしっかりと前を向いて語り、時に笑いを誘うエピソードを紹介した。皇族方は成年を迎える際に会見するのが通例だが、学習院大在学中の愛子さまの学業を優先し、春休み期間に会見を設けた。（2022/03/17-19:22）

Japan's Princess Aiko expressed her determination to perform her duties as a member of the Imperial Family in her first-ever press conference on Thursday.
   The princess, the only child of Emperor Naruhito and Empress Masako, turned 20 last December.
   At the outset of the 30-minute news conference, held at the Imperial Palace in Tokyo, the princess offered "heartfelt sympathies" to the bereaved families of victims in a series of powerful earthquakes that hit hard northeastern Japan on Wednesday night as well as quake-afflicted people.
   Then she noted that she was not able to come of age without her experiences "made possible by the support and cooperation of many people" and that she "became aware of being an adult member of the Imperial Family" after attending New Year's events.
   Commenting on her thoughts about being a member of the family, the princess said: "The basic and most important spirit is to always wish for the happiness of the people, and to fulfill one's duties while sharing hardships and joys with them. I believe continuing to care for people affected by disasters is one (of concrete forms of the spirit)."