ポテト輸入遅れ、影響拡大 販売休止続出、「逆張り」で増量も―外食・小売業界
カナダや米国からのポテトの輸入が遅れている影響が、日本の外食・小売業界で広がっている。日本マクドナルドが提供する「マックフライポテト」のサイズを絞ったほか、販売自体を一時休止した社も出るなど対応に追われている。一方でこの商機を逃すまいと「逆張り」で増量キャンペーンに動いたチェーンもあり、各社とも顧客獲得に向けて戦略に工夫を凝らしている。
マクドナルドは昨年末、販売するポテトのサイズをSサイズに限定した。その後いったんは通常販売に戻したものの、輸入の遅延が続いたため、9日から1カ月程度をめどに再びSサイズのみの販売に切り替えた。今後は「航路の分散や、調達先の拡大も検討する」(広報)という。
ハンバーグチェーン「びっくりドンキー」を展開するアレフ(札幌市)も、欧州からの輸入遅延を受け、今月末まで全店でフライドポテトの販売を休止する。両社の背景にあるのは、新型コロナウイルス感染拡大による世界的な物流網の混乱だ。悪天侯でカナダなどからの輸送が滞ったことも追い打ちとなり、深刻な在庫不足に陥った。
ポテトを北米などから輸入するモスフードサービスや日本ケンタッキー・フライド・チキン(横浜市)は通常通り販売を行っているが、「先行きを注視している」(モスフード)と警戒する声が上がる。
一方、ポテト不足を逆に商機に変えようと動くチェーンもある。フレッシュネス(横浜市)は、ハンバーガーチェーン「フレッシュネスバーガー」で2月末までポテトを25%増量して提供し、「(外国産ではなく)北海道産を使用していることを知ってもらう機会にしたい」(広報)と意気込む。ミニストップも14日、通常品の3倍の分量となる「バケツポテト」の販売を始めた。(2022/01/18-07:05)
French Fry Import Delay Putting Crunch on Japan Restaurant Chains
Pandemic-linked global supply chain disruptions have led to a delay in shipments of french fries to Japan from Canada, the United States and elsewhere, affecting an increasing number of restaurant chains and others in the Asian country.
McDonald's Co. (Japan) limited sales of fries to the small size late last month. Although the company brought back the medium and large sizes at one point later, it again made only small-size fries available, for around a month from Jan. 9, due to the prolonged import delay.
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