フジテレビなどを提訴へ　テラスハウス木村花さん死亡―遺族側「安全配慮怠る」

　フジテレビなどで放送された人気番組「テラスハウス」に出演していたプロレスラー木村花さん＝当時（２２）＝がインターネット交流サイトでの中傷を受け自ら命を絶った問題で、母の響子さん（４４）らが１６日、東京都内で記者会見し、同社と番組制作会社を相手取り、来年に損害賠償請求訴訟を起こすと明らかにした。
　響子さんの代理人弁護士は、提訴した場合、フジテレビと制作会社の安全配慮義務違反や、制作・編集などにおける過剰な演出、花さんが中傷を受けた後の対応などが主要な争点になるとの見方を示した。
　代理人の伊藤和子弁護士によると、響子さんは東京地裁にフジテレビと制作会社に対する証拠保全を申し立て、地裁は１０月と１１月、それぞれ認める決定をした。保全対象となったのはテラスハウスの未公開動画の未編集記録や、編集段階を含む動画データなどだったが、フジテレビは提出義務はないなどとして応じず、一部の証拠は存在しないと回答したという。
　制作会社も番組の企画書や台本などの保全を求められたが、作成していないとして提出を拒否した。地裁は異例となる提示命令を出したが、制作会社の姿勢は変わらなかった。
　響子さんは「中傷すら利用して炎上商法で視聴率を稼ぎ、金もうけしたのは誰だったのか。多くの人生を狂わせる番組だったが、申し訳ないことをしたと思ったら真摯（しんし）に対応してほしい」とフジテレビなどを批判した。
　フジテレビは「地裁の決定に対して、適切に対応する。（損害賠償請求訴訟については）現段階でコメントを控える」とした。制作会社は「係争中につき、コメントは差し控える」と回答した。
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The mother of the late Japanese professional wrestler and reality television show star Hana Kimura said Thursday that she will file a damages lawsuit next year against Fuji Television Network Inc. and the production company of the TV show.
   The main allegations in the envisaged lawsuit will be a breach of duty of care for safety by Fuji Television and the production company, excessive direction in production and editing and the handling of the TV show star after she was defamed, according to the lawyer representing the mother, Kyoko Kimura, 44.
   Hana Kimura apparently committed suicide aged 22 in May 2020 following online abuse.
   The mother filed a motion with Tokyo District Court to demand that Fuji Television and the production company preserve evidence. The district court accepted the demand for Fuji Television and the production company in October and November, respectively, according to Kazuko Ito, the lawyer.
   Subject to the preservation request are unedited records of unreleased videos of the Terrace House reality show, aired by Fuji Television, and video data including in the editing stage.