「立・共」協力に危機感　甘利明自民党幹事長【各党インタビュー】

　自民党の甘利明幹事長は１５日、時事通信などのインタビューに応じた。主なやりとりは次の通り。
　―衆院選の最大の争点は。
　衆院選は政権選択選挙だ。今回はこれに加え、体制選択選挙になる。立憲民主党と共産党が小選挙区候補者の一本化の調整を行った。自民、公明両党による自由と民主主義を基本とする体制か、日本の政治史上初めて共産主義が政権に入る体制を選択するかだ。（立民、共産両党が勝利すれば）政治理念（の違い）を無視して閣内協力、閣外協力をするということになる。物事が進まなくなる。
　―立民・共産の候補者調整は脅威か。
　非常に危機感がある。（与党と野党が）１対２で戦うのと、１対１で戦うのでは議席数に大きな変化がある。小選挙区は厳しい戦いだ。
　―衆院選の勝敗ラインは。
　政権を運営できるもの（過半数）を与党で確保するのが目標だ。その上で１議席でも多く勝利に導き、より安定的に政権を維持できる数を積み上げていく。
　―与党で安定多数２４４議席を目標とするか。
　具体的な数を示して、一つ多いから勝ち、一つ少ないから負けという議論をするべきではない。
　―各地の知事選など保守分裂が相次いでいる。衆院選に向け、結束に影響はあるか。
　問題はない。結論が出れば、一致結束でまとまるのが自民党の伝統だ。
　―新型コロナウイルス感染抑止や経済対策で何を訴えるか。
　社会の分断が進んでいると国民が抱く不安の解消に取り組む。コロナ感染を抑えながら、いかに経済を拡大していくかだ。コロナの第６波に備えるための病床確保、治療薬の開発などを進める。新しい資本主義につながる成長と分配の好循環を実現させる。デジタルトランスフォーメーション（ＤＸ）など成長分野への投資を行い、イノベーションを起こしていく。
　―憲法改正にどう取り組むか。
　国会で各党が憲法について議論をするべきだ。議論を拒否していたら国会議員である必要はない。憲法改正は野党も巻き込んで議論することに意義がある。（2021/10/15-19:13）

The ruling Liberal Democratic Party is alarmed by the cooperation formed for the Oct. 31 general election by the leading opposition Constitutional Democratic Party of Japan and the Japanese Communist Party, LDP Secretary-General Akira Amari has said.
   "People make the choice of government through elections of the House of Representatives," the all-important lower chamber of Japan's parliament, Amari said in a recent interview. "On top of this, the upcoming Lower House poll will be an election to choose a political regime."
   "This is a choice between a government based on liberalism and democracy or a government incorporating communism for the first time in the Japanese political history," Amari said.
   The CDP and the JCP, together with three other opposition parties, unified their candidates in more than 200 single-seat constituencies.
   If the CDP-JCP force wins the election, they will ignore their differences over political philosophy and cooperate within and outside the cabinet, Amari said, adding that things would not move forward in this case.