河野氏「党議拘束縮小を」　岸田・高市氏は議員立法重視―若手有志、４候補から聴取

　自民党の若手有志でつくる「党風一新の会」（代表世話人・福田達夫衆院議員）は２１日、党総裁選に出馬した４候補を順に招いて党改革などに関する見解を聴取した。河野太郎規制改革担当相（５８）は国会採決での党議拘束の縮小を提唱。岸田文雄前政調会長（６４）と高市早苗前総務相（６０）は議員立法重視への転換を訴えた。
　河野氏は「党議拘束を全部にかけるのはやめた方がいい」と指摘。選択的夫婦別姓の是非をめぐる議論などを挙げながら、「党として（意見を）一本にできなかったら、（法案を国会提出もせず）審議しないのはおかしい。どんどん国会で議論すればいい」と述べた。
　岸田氏は「党風を変えないと国民の信頼を取り戻せない」として、党役員の任期制限を柱とする自身の党改革案をアピール。その上で、議員立法について「国会議員は法律を作るのが仕事だ。国会会期末に時間が余ったら取り扱ってやると言わんばかりの扱いはひどい」と述べ、政府提出法案を重視する風潮を改めるべきだと訴えた。
　議員立法に関しては、高市氏も「政府提出法案を優先的に（国会で）こなす配慮は承服できない」と同調。また、２０１９年参院選をめぐる大型買収事件で党本部から河井克行元法相夫妻側に渡った１億５０００万円に触れ、「公認会計士も入れて監査し、結果を幅広く伝え、おわびしなければいけない」と強調した。
　一方、野田聖子幹事長代行（６１）は、出産前後の女性議員らが採決に参加できるよう、国会へのオンライン出席を認めるべきだと主張した。
　党風一新の会は、総裁選が派閥主導で進むことを疑問視する当選３回以下の約９０人が参加し、１０日に結成された。（2021/09/21-20:48）

Taro Kono, one of the four candidates for president of Japan's ruling Liberal Democratic Party, proposed Tuesday relaxing the LDP's rule of obliging its lawmakers to adhere to party decisions in casting votes in parliament.
   The LDP should "stop requiring (party lawmakers) to fall in line with the party's decisions on everything," Kono, 58-year-old regulatory reform minister, said.
   Citing the controversial issue of allowing a selective dual surname system for married couples, Kono criticized the LDP's practice of not even submitting a bill to parliament when the party cannot reconcile various view among members and adopt a unified opinion.
   Such bills "should be discussed actively in parliament," Kono said.
   Kono made the remarks to a group of young LDP lawmakers who have doubts about the party's faction-oriented mechanism.