保育ニーズ、再び高まる兆し 女性就業率が上昇―待機児童
4月時点の全国の待機児童数は5634人で過去最少を更新した。新型コロナウイルスによる保育の利用控えが影響したとみられる。しかし、2020年に減少した25~44歳の女性就業率が今年は上昇傾向にあり、保育ニーズが再び高まる兆しが見える。厚生労働省は待機児童が増加に転じないよう、引き続き保育の受け皿づくりに努める方針だ。
政府は自治体への財政支援などを通じ、受け皿確保を後押ししてきた。最新の計画では、21~24年度の4年間で新たに約14万人分を整備する方針。国と地方の取り組みで、待機児童は近年、減少傾向にあった。
昨年度はさらにコロナの影響が加わった。待機児童が前年の203人から49人へ減った東京都江戸川区の担当者は「保護者の預け控えの影響も考えられる」と話す。待機数が50人以上の自治体数は前年の75から20へ減った。また、受け皿整備についても、ペースを前年度より落とす自治体が目立った。
ただ、21年に入って女性就業率が上昇しており、保育の受け皿づくりが課題となる自治体が増えそうだ。施設の整備だけではなく、人材確保も欠かせない。厚労省の担当者は「女性の就業率が戻ることを前提に、引き続き自治体を支援する」と強調する。
また、待機児童数は地域によってばらつきが大きい。日本総合研究所の池本美香上席主任研究員は、受け皿の数のほか「質の高い保育の提供に向け、地域の実情に応じた対応が求められる」と指摘。きめ細かい保育の実現へ、配置する職員の増加なども論点となる。(2021/08/28-07:16)
Nursery Service Demand Showing Signs of Rebounding in Japan
Demand for nursery services is showing signs of rebounding in Japan as the proportion of working women aged 25 to 44 is rising after slipping last year.
The number of children on nursery waiting lists in Japan as of April 1 fell to a record low of 5,634, presumably due to lower demand for nursery services amid the coronavirus crisis, a welfare ministry survey showed Friday.
But the ministry will maintain measures to expand the nation's nursery capacity, aiming to prevent the number of children on the waiting lists from increasing again.
The government provides financial assistance to help municipalities meet demand for nursery services. According to the government's latest plan, nursery capacity will be increased by some 140,000 children over the four years through fiscal 2024.
Thanks to efforts by the central and local governments, the number of children on the nursery waiting lists dropped generally in past years.
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