専門家、「経験ない爆発的拡大」 新型コロナ、医療逼迫に危機感―都会議
東京都は29日、新型コロナウイルスのモニタリング会議を開いた。専門家は「経験のない爆発的な感染拡大」に向かっていると強調。医療逼迫(ひっぱく)への強い懸念も述べた。小池百合子知事ら都幹部はこれまで、重症者数などを根拠にまだ逼迫には達していないとしてきたが、認識の差が露呈した格好だ。
都内の新規感染者(7日間平均)は28日時点で1936.4人と、前週より5割増加。国立国際医療研究センターの大曲貴夫氏は、このペースが続けば2週間後の8月11日には4532人に上るとの試算を示し、「これまで経験のない爆発的な感染拡大に向かっている」と危機感を表明した。
入院患者は2995人と1カ月で倍増。確保病床の半数に及び国指標のステージ4(感染爆発)相当となった。重症者も80人と前週より20人増加。東京都医師会の猪口正孝副会長は「救急医療体制の逼迫が始まっている。真っただ中と言ってもいい」と述べた。
新規感染者が2848人となった27日、都の吉村憲彦福祉保健局長は、医療が「すぐに第3波のような状況になるとは認識していない」と報道各社に説明。小池氏も翌日、同様の発言をした。
これに対し、会議後の取材に猪口氏は、夏場は熱中症や脳卒中などが増えるとして「(コロナの)入院や重症者数に余力があるように見えるが、決してそういうことではない」と指摘。小池氏は、中高年の入院が主になったことなどから「苦労の掛けどころが違ってきており、これまでの延長戦ではないことを強調した」と話した。(2021/07/29-19:38)
Tokyo Experts Warn of "Explosive" Coronavirus Spread
Tokyo is heading toward an "explosive" spread of the novel coronavirus like nothing seen before, experts warned Thursday.
They also expressed strong concerns over the strains on the medical system, a clear break from the assessment by Tokyo Governor Yuriko Koike and other metropolitan government officials that the Japanese capital is not close to a medical system collapse given the low number of people suffering severe symptoms.
Infectious disease and other experts voiced their worries at a metropolitan government meeting for monitoring the infection situation in Tokyo.
The seven-day average of new COVID-19 cases in Tokyo stood at 1,936.4, up by around 50 pct from a week before.
"We are headed toward an explosive spread of infections we've never experienced before," Norio Omagari of the National Center for Global Health and Medicine warned.
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