開催待った1万羽の鶴 清掃会社の粋な計らい〔五輪〕
外国人に「おもてなし」を誓って招致を実現した東京五輪。大半の競技が無観客開催となり、その機会は失われたかに見えたが、ある清掃会社が善意で用意した折り紙の作品が、外国人選手らの目を楽しませている。
場所は夢の島公園アーチェリー場。和柄の折り紙の上に置かれた折り鶴が、殺風景と言える空間のトイレを彩る。目にした米国人男性記者は、「オリガミだよね。ファンタスティックだ。日本を感じられる」。女性トイレも同様に飾り付けられ、選手の更衣室や出番を待つ部屋には、千羽鶴が掛けられているという。
手掛けたのは都内の清掃会社で、ほかの2会場も担当。「清掃だけやってもな。何か日本らしいもので、できることはないか」。職員の雑談から生まれた「おもてなし」のアイデアだった。昨夏までに1万2000羽以上の折り鶴を作製。もちろん職員ら約100人による手作りで、担当者は「鶴も1年間出番を待っていたんですよ」と笑った。
1年の延期、首都圏の無観客開催が決まっても、会社の思いは変わらなかった。「外国の選手、関係者の方にちょっとでも喜んでもらえれば」。粋な計らいを控えめに話す担当者の作業着は、大量の汗でにじんでいた。(2021/07/29-07:10)
10,000 Origami Cranes Adorn Tokyo Olympic Venues
Over 10,000 origami cranes folded mainly by cleaning-company staff about a year ago are pleasing the eyes of foreign athletes and others involved in the Tokyo Olympics.
The folded artworks decorate some Olympic venues although the chance to fully demonstrate Japan's spirit of "omotenashi," or hospitality, featured during Tokyo's bid to host the Summer Games, seemed to be lost when it was decided that most of the Tokyo Games would be held without spectators amid the COVID-19 pandemic.
The Tokyo-based cleaning company placed the origami cranes at three Tokyo Olympic venues, including the Yumenoshima Park Archery Field.
Toilet facilities for men and women at the field have origami cranes placed on decorative papers with Japanese patterns.
A U.S. reporter noticed the origami decorations, describing the artistry as "fantastic." He said that the decorations gave him a feel of Japan.
最新ニュース
-
気持ちぶつけて別格演技=鍵山、親子で頂点に―全日本フィギュア
-
「鉄人」高谷惣が存在感=全日本レスリング
-
18歳尾西が初制覇=全日本レスリング
-
現役復帰のボンは14位=アルペンスキー女子
-
SAGA久光、決勝でまた涙=全日本バレー
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕