最低賃金の議論開始 コロナ禍継続、上げ幅焦点―厚労省審議会
厚生労働相の諮問機関である中央最低賃金審議会は22日、2021年度の最低賃金について、引き上げ幅の「目安」策定に向けた議論を始めた。目安は、都道府県別に定める地域別最低賃金の決定に大きな影響を与える。21年度はコロナ禍が続く中での対応が焦点で、傘下の小委員会で具体的な水準を協議し、7月中に答申をまとめる方針。
最低賃金は、雇い主が労働者に支払わなければならない最低限度の賃金だ。20年度に決まった現在の水準は全国加重平均で時給902円。コロナ禍による企業業績の悪化が響き、前年度比0.1%、1円の上昇にとどまった。コロナ禍前の16~19年度は約3%に相当する20円台半ばの大幅上昇が続いていた。
21年度の引き上げをめぐり労使の意見が分かれる中、政府はコロナ禍前の実績を踏まえ、「早期に1000円を目指す」(菅義偉首相)との方針を掲げる。同日の審議会で三原じゅん子厚労副大臣は「1000円実現への第一歩となるよう審議をお願いしたい」と強調。20年度を上回る上げ幅になるとの見方が多い。(2021/06/22-16:54)
Japan Starts Talks on Fiscal 2021 Minimum Wages
An advisory panel to the Japanese labor minister started talks on Tuesday on minimum wages for fiscal 2021, which started in April.
Minimum wages were raised only by 0.1 pct in fiscal 2020 due to the economic fallout of the COVID-19 pandemic after increases of about 3 pct in the previous four years.
The nationwide weighted average of minimum hourly wages currently stands at 902 yen.
Minimum hourly wages are set by each prefecture, based on recommendations issued by the Central Minimum Wages Council.
The council plans to draw up recommendations for fiscal 2021 in late July. New wages are expected to become effective around Oct. 1.
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