「可搬式」に速度低下効果 自動取り締まり装置―46都道府県に100台・警察庁
持ち運びが容易な可搬式速度違反自動取り締まり装置について、警察庁が通学路に設置して検証した結果、通行車両の速度が低下する効果があったことが2日、分かった。特に朝の通学時間帯での低下が顕著だった。装置の配備は今年度中に46都道府県で100台を超える予定で、同庁は検証結果を各地の警察に通知し、活用を促した。
装置は2人程度で持ち運びができ、道路脇に設置する。盗難や破損防止のため警察官1人を配置するが、速度違反の車があればナンバープレートと運転席を自動で撮影。後日運転手を呼び出して違反切符を交付する。
従来の持ち運びが可能な装置は違反車両を停車させ、その場で違反切符を交付していた。可搬式の自動取り締まり装置は、道路の幅が狭くて停車場所を確保しにくい通学路や生活道路での活用が期待されている。
2015年度に埼玉、岐阜両県に計2台が初めて配備され、20年度末で新潟県を除く46都道府県に計99台ある。最多は東京の7台で、京都6台、埼玉、岐阜、愛知各5台と続く。費用は1台約1000万円で、21年度中に12台追加される。新潟県は費用面で未配備のままとなっている。
各地への配備が進む中、効果的な運用方法が不明という課題があり、警察庁は2月、茨城、広島両県で検証を実施。各県3カ所ずつの通学路を選び、2週間にわたって朝、夕の時間帯に装置を置いて取り締まりを行い、設置前後の通行車両の速度を比較した。
その結果、片側1車線や、区域内の車の制限速度を時速30キロとする「ゾーン30」で平均速度などが低下。特に朝の時間帯で目立ち、茨城県では平均の時速が約7キロ低下する地点もあった。
同庁の担当者は「朝は通勤などで同じ時間に通行する車両が多く、装置を認識しやすかったのだろう。今後も効果的に使い、通学路の安全を確保したい」と話した。(2021/05/03-07:06)
New Mobile Speed-Monitoring Device Effective to Slow Vehicles
A test by Japan's National Police Agency has confirmed that a newly developed portable speed-monitoring device is effective in slowing vehicles traveling on school zones, especially during the morning commuting hours.
The agency informed police departments across the nation of the findings to encourage them to use the equipment.
The total number of the machine in operation is seen topping 100 units in 46 of the country's 47 prefectures by the end of March 2022. The equipment, which is installed on roadsides, can be carried by about two people.
While a police officer is deployed for each machine to prevent the equipment from being stolen or damaged, the device automatically takes pictures of the driver's seats and the license plates of vehicles traveling at speeds exceeding the limits. The drivers will be summoned at later dates and issued speeding tickets.
The previous mobile speed-monitoring equipment required police officers to stop speeding vehicles and issue speeding tickets on site. The new type is expected to be used mainly on narrow school zones and community roads.
最新ニュース
-
イチローさんが野球殿堂入り=岩瀬さん、掛布さんらも
-
準決勝以降はマカオ開催=バスケ東アジアSリーグ
-
トランプ政権で少数独裁到来=「ハイテク産業複合体」に警鐘―バイデン氏退任演説・米
-
台湾TSMC、純利益57%増=AI半導体好調、過去最高―24年10~12月期
-
国学院大の平林らエントリー=別大マラソン
写真特集
-
【高校通算140本塁打の強打者】佐々木麟太郎
-
【駅伝】第101回箱根駅伝〔2025〕
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕