2025-01-16 12:17国際

超富裕層の権力集中に警鐘=トランプ政権下、「立ち向かって」―バイデン氏退任演説・米

 【ワシントン時事】バイデン米大統領(82)は15日、大統領執務室で退任演説を行った。20日のトランプ政権発足に伴い、「一部の超富裕層に権限が集中する」時代の到来を警告。人工知能(AI)を含むハイテク産業が権力側と結び付けば、誤情報や偽情報による権力乱用を可能にするとし、国民や報道機関に「こうした勢力に立ち向かう必要がある」と強く訴えた。
 発言の背景にあるのはトランプ次期大統領の就任を前に、実業家のイーロン・マスク氏を筆頭とする企業幹部がトランプ氏を過剰に擁護したり、批判を避けたりする風潮が強まっていることだ。バイデン氏は「真実が権力と利益のためのうそで覆い隠されている」と懸念。放置すれば「民主主義、基本的権利と自由、公平な機会が脅かされる」と警鐘を鳴らした。
 バイデン氏は2021年の就任後4年間で、新型コロナ禍から経済を再建し、インフラ投資法や半導体補助金法を成立させた実績を誇示。「1700万人近くの新規雇用を創出した」と強調し、大統領1期として過去最多と胸を張った。 
[時事通信社]

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