デブリ2回目取り出し着手=炉心近くから採取目指す―東電福島第1原発
東京電力は15日、福島第1原発2号機で溶け落ちた核燃料(デブリ)の試験的取り出し作業の2回目に着手した。昨年11月に完了した1回目よりも原子炉格納容器の中心部に近い場所から、最大3グラムの採取を目指す。回収したデブリの成分などを分析し、本格的な取り出しに向けた研究に役立てる。順調に進めば2週間程度で完了する見通し。
東電によると、1回目と同じ「テレスコ式」と呼ばれる釣りざお状の回収装置を遠隔操作で格納容器内に投入。先端部からケーブルで爪のような器具を降ろし、底にたまったデブリをつかんで引き上げる。
作業は午前9時に開始。同10時すぎに回収装置が格納容器手前の「隔離弁」を通過し、試験的取り出しに着手した。装置は格納容器内に到達しており、今後は本格的な取り出し作業に移る。この日の作業は約5時間で終了し、トラブルは報告されていない。
1回目の作業では回収装置のカメラに不具合が起きて中断したため、万全を期して2回目の前に交換。爪のような器具も操作がしやすいように改良した。
1回目は昨年8月開始の予定だったが、直前に回収装置に接続するパイプの順番が誤っていたことが判明。翌9月の着手後もカメラの不具合で中断したが、同年11月に約0.7グラムのデブリの回収に成功した。
同原発1~3号機内には、放射線量の極めて高いデブリが約880トンあると推定されており、取り出しは廃炉作業の中でも「最難関」とされる。東電は2030年代に3号機から本格的な取り出しを進める計画を立てている。
[時事通信社]
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