2025-04-12 22:03政治

大阪・関西万博、13日開幕=「いのち」テーマに184日間―石破首相「分断の危機」打破訴え・開会式

大阪・関西万博の概要
大阪・関西万博の概要

 大阪・関西万博の開会式が12日午後、会場の人工島「夢洲」(大阪市)で開かれた。あいさつした石破茂首相は「世界はさまざまな分断の危機に直面している」とした上で、「会期を通じ各国、来場者相互の交流が進み、世界が再び結びつくことを期待してやまない」と訴えた。万博は13日に開幕する。会期は10月13日までの184日間。
 テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」で、持続可能な開発目標(SDGs)に向けた解決策などを世界に発信する。158カ国・地域がパビリオンを出展し、来場者数は推計2820万人。経済波及効果は2兆9000億円に上ると見込まれ、インバウンド(訪日客)の増加も期待される。
 式典は会場内のEXPOホール「シャインハット」で行われ、天皇、皇后両陛下や政府関係者、参加国の代表ら計約1300人が出席。天皇陛下は「子どもたちが世界の国や地域、人々への理解を深め、SDGsの達成に向けた世界の取り組みなどにも触れることにより、未来の社会について考えることを願っています」と述べられた。名誉総裁の秋篠宮さま、同妃紀子さまも同席した。
 式典では世界的な指揮者、佐渡裕さんによるオーケストラ演奏や歌舞伎俳優、尾上菊之助さんらのパフォーマンスが行われ、人気デュオ「コブクロ」は万博テーマソングを披露。若者を中心に人気の4人組ダンスボーカルユニット「新しい学校のリーダーズ」らも登場し、会場を盛り上げた。
 13日は午前9時に開場。約14万人の来場が見込まれ、日中は混雑が予想される。入場券は事前予約した電子チケットが原則だが、同日は午後5時以降入場できる当日券を同4時から販売する。
 海外パビリオンを巡り、日本国際博覧会協会は12日夜、インド、チリ、ネパール、ベトナム、ブルネイの5カ国について、工事中などを理由に「当分の間、閉館予定」と発表した。 
 

 ◇大阪・関西万博を巡る主な動き
2014年8月   地域政党「大阪維新の会」が25年万博誘致を提言
  17年4月   政府が万博の大阪誘致を閣議了解
 18年11月   25年万博開催地が大阪に決定
 20年12月   会場建設費、1250億円から1850億円に増額
 21年10月   コロナ禍のため1年遅れでドバイ万博開幕
  22年3月   ドバイ万博閉幕
     7月   公式キャラクターの愛称が「ミャクミャク」に
  23年4月   大阪市の人工島「夢洲」で起工式
     7月   海外パビリオンの整備遅れが顕在化
    11月   会場建設費、2度目の上振れで2350億円に
          前売り券の販売開始
  24年2月   運営費も当初計画の 1.4倍の1160億円に増額決定
     3月   工事中の会場でメタンガスによる爆発事故発生
     9月   政府が日本館で「火星の石」を展示すると公表
  25年1月   最寄り駅の大阪メトロ中央線夢洲駅が開業
     2月   前売り券の販売不振で当日券の導入決定
     3月   大屋根リングが世界最大の木造建築物にギネス認定
  4月12日   大阪・関西万博開会式
    13日   大阪・関西万博開幕へ
   7月3日   日本文化を発信する「ジャパンデー」開催へ
 10月13日   大阪・関西万博閉幕へ

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