王者ねじ伏せた横浜・織田=「怪物」への序章―高校野球

準決勝前日の夜、横浜の村田監督は先発の織田にこう告げた。「この試合がお前を怪物にする」。今大会、防御率4点台と苦しんでいた2年生は発奮。健大高崎の強力打線を7回無失点、5奪三振の好投でねじ伏せ、春連覇の夢を打ち砕いた。
強気に内角を攻めながらも、一回1死から連打を浴びて一、三塁に。4、5番には全て直球勝負を仕掛け、小堀を空振り三振に抑えると、栗原は最後に147キロの内角高めで空を切らせた。
五回までの予定だったが、続投を志願。七回のピンチは1番の石田雄を147キロの直球で詰まらせて三邪飛に打ち取り、奥村頼にマウンドを譲った。「練習から内角はしっかり使っていた。びびらず投げられた」と手応えを口にした。
過去3試合は「対打者ではなく、自分と戦うことに集中していた。周りを見られなかった」。監督の言葉で本来の投球を取り戻し、「令和の怪物」への第一歩を踏み出した。バッテリーを組む駒橋は「(ストライク)ゾーンで勝負できる」と、マウンド度胸満点の後輩を信頼する。
打線は相手エース石垣の150キロ超の直球にバットを短く持って対応し、五回に3点をもぎ取った。名門の投打がかみ合い、春夏通じて6度目、19年ぶりの甲子園の頂点まであと1勝。織田は「監督さんを男にするという思いが一番強い」と恩返しを誓った。
[時事通信社]

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