経済・原発巡り与野党激突=豪総選挙、5月3日投票

【シドニー時事】オーストラリアのアルバニージー首相は28日、下院を解散し、総選挙の投票を5月3日に行うと発表した。政権維持を目指す与党・労働党と3年ぶりの政権奪還を狙う野党・保守連合が激突。インフレ長期化に国民の不満が高まる中、家計支援重視の経済政策で競い合う。また、再生可能エネルギー拡充を進める与党に対し、保守連合が原発導入を提案し、争点となっている。
下院の解散前勢力は、労働党77、保守連合53(自由党39、国民党14)、緑の党4、その他2、無所属13、欠員2。新定数は150で、どの勢力も過半数の76に届かず、連立政権や少数与党となる可能性がある。上院(定数76)の半数も改選される。
豪紙オーストラリアンの世論調査によると、保守連合が支持率39%で先行し、労働党が32%で追う。緑の党は12%。二大勢力に絞って聞いた場合は、保守連合51%、労働党49%と拮抗(きっこう)している。
家計支援策として、与党は電気代補助の延長や来年7月以降の追加の所得減税を提示。保守連合は燃料価格の1年間引き下げやガス採掘拡大の他、現在は法律で禁止されている商業用原発を解禁し7カ所に新設することを公約した。
アルバニージー氏は記者会見で「労働党への投票こそが所得を増やす。政権が代われば状況は悪化する」と主張。これに対し、保守連合を率いるダットン自由党党首は会見で「現政権による無駄な歳出がインフレを招いた。われわれはエネルギーをより安く提供する」と述べた。
緑の党は声明で「ダットン氏を在野のままにし、労働党に行動を迫る」として、選挙後の労働党との協力を示唆した。

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