2025-03-27 19:09

「多くの助け借りた」と謝意=アーベル賞受賞の柏原氏

 日本人初となるアーベル賞受賞が決まった京都大数理解析研究所の柏原正樹特任教授が27日、京都市内で記者会見した。柏原氏は「恩師をはじめ、多くの共同研究者の助けを借りて賞を頂けた」と謝意を示した上で、「数学の異なる分野を結び付けたのが一番大きかった」と受賞理由を分析した。
 数学に関心を持ったのは、小学生の頃に自宅にあった百科事典で「鶴亀算」を見たのがきっかけ。数学の魅力は「物事を抽象化するが、現象をうまく捉えているところに美しさがある」といい、「新しいことを証明する方法や、先入観を持たずに別の方法で解けることが分かったときが一番面白い」と語った。 
 現在も韓国の研究者と共同研究を続けているが、「面白い問題だが、内容を説明するのは大変」と笑顔。「創造が重要」という恩師の教えを踏まえ、「若い人は挑戦することが大事だ」と強調した。
 アーベル賞と同様に「数学のノーベル賞」と呼ばれるフィールズ賞を受賞した京大高等研究院の森重文院長も会見に同席し、「分野の境界を越える自由な発想が素晴らしい」と称賛した。
[時事通信社]

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