国連、空爆受けガザ活動縮小=イスラエル軍、北部で攻撃準備
【エルサレム時事】イスラエル軍は、大規模作戦開始から1週間となる25日もパレスチナ自治区ガザ全域で激しい攻撃を行った。対イスラエル境界に近い北部では住民に退去を指示。同地域からイスラエルに向けロケット弾が発射されたことを受けた措置と主張しており、大掛かりな攻撃を加える意図とみられる。
地元保健当局によると、前日からの24時間に62人が死亡した。18日以降の死者は792人となった。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は24日、SNSで、ガザでは過去数日間で、イスラエルの爆撃から逃れるため12万4000人が避難民になったと発表した。
国連は24日、イスラエル軍の作戦再開を理由にガザでの活動を縮小すると発表した。現在約100人いる国際職員のうち、3分の1に当たる約30人を退避させる。ただ、国連の報道官は「われわれはガザを去らない」と述べ、活動継続の方針を強調。グテレス事務総長は「苦しみに終わりをもたらす停戦に戻る」よう改めて要求した。
ガザでは19日、国連関連施設が攻撃され、ブルガリア人職員1人が死亡。国連はイスラエル軍戦車によるものだったと公表した。イスラエル外務省報道官は、初期の調査では軍との関連はないことが判明したと述べ、主張が食い違っている。
一方、ロイター通信は24日、ガザでの停戦交渉に関し仲介国エジプトが最近提示したとされる新たな案の内容を報じた。それによれば、イスラム組織ハマスは毎週5人の人質を解放。ハマスが求めているイスラエル軍のガザ完全撤退に関しては、米国が履行を保証する行程表を盛り込んだ。ハマスと米国はエジプト案に同意したが、イスラエルはまだ回答していないという。
[時事通信社]
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