日本女子、厳しい現実=高梨ら初の表彰台なし―W杯ジャンプ
【ラハティ(フィンランド)時事】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子は21日、フィンランドのラハティで個人第24戦が行われ、今季の全日程を終えた。日本勢は女子W杯が始まった2011~12年シーズン以来、初めて一人の選手も表彰台に立てず、厳しい現実が改めて浮き彫りになった。
この日の日本勢トップは高梨沙羅(クラレ)の8位で、伊藤有希(土屋ホーム)は9位。今季個人総合も高梨の12位が日本勢最高で、伊藤が13位と低迷した。各国で世代交代が進む中、横川ヘッドコーチは「よく踏ん張った」と2人のベテランをたたえつつ、「厳しい戦いになってきている」と表彰台ゼロに終わった現実を受け止めている。
伊藤はシーズン後半に調子を上げたが、高梨、丸山希(北野建設)、勢藤優花(オカモトグループ)ら常連組は一年を通じて課題の克服に苦戦し続けた。横川コーチは「トップ10に入れる選手が今は4人いる。その4人がいかにもう一つステップアップするか」と巻き返しのカギを語る。一方、海外のW杯初参戦でトップ20入りも果たした佐藤柚月(札幌日大高)のような若手も台頭してきた。
ミラノ・コルティナ五輪も控える来季へ向け、伊藤は「調子のいい選手が1人いれば、チームの雰囲気も良くなる。切磋琢磨(せっさたくま)しながら五輪を目指したい」。高梨は「諦めず最後まで自分と向き合っていきたい」と決意を新たにした。
[時事通信社]
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