中日、現有戦力生かせるか=オリックス、守り勝つ野球を―プロ野球・12球団戦力分析(3)
【中日】大型補強はなく、3年連続で最下位だったチームの状況が厳しいことに変わりはない。井上新監督は雰囲気を前向きにすると同時に、投打とも現有戦力を生かす布陣を模索している。
打線は5年連続でセ・リーグ最少得点。好打者が重複する三塁では福永が二塁に転向し、石川昂との共存を図るが、オープン戦で福永が負傷。状態が気がかりだ。強打の細川やカリステ、岡林は健在。出遅れている新外国人のボスラーが力を発揮できれば形になる。
投手陣では主力の小笠原とマルティネスが抜けた。先発は昨季最優秀防御率の高橋宏や新加入のマラー、メヒア、柳が軸。復活を期す大野や松葉、新人の吉田も奮起できないと苦しい。抑えは昨季最優秀中継ぎの松山が候補。橋本らと勝ちパターンを確立できるか。
【オリックス】2年ぶりの優勝へ、岸田監督は投手力を基盤とした守り勝つ野球を掲げる。ただ、先発で計算が立つのは開幕投手の宮城、広島から加入の九里、曽谷、エスピノーザまで。山下はオープン戦で腰を痛め、田嶋も実戦不足。しばらくは高島や椋木で穴を埋める必要がある。
やや苦しい先発陣を中継ぎがカバーする。昨季50試合登板で防御率0点台の古田島、ペルドモ、抑えのマチャドが中心。左の山田に加え、復活に懸ける山崎や阿部も控え、枚数はそろっている。
昨季貧打に泣いた打線は森が開幕絶望。迫力を出すには、中軸を担いそうな太田や西川の奮起が欠かせない。新外国人のオリバレスとディアスには長打力に期待。ドラフト1位ルーキー麦谷は俊足も持ち味で、打線に定着できれば面白い。
[時事通信社]
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