米ロ首脳、エネ施設攻撃停止で合意=プーチン氏、即時停戦は拒む―ウクライナ侵攻巡り電話会談

【ワシントン時事】トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は18日、電話会談を行い、ロシアの侵攻を受けるウクライナでの停戦に向けて協議した。プーチン氏はこの中で、トランプ氏が提示した30日間の停戦案への即時受諾を拒んだものの、両首脳はエネルギーインフラ施設に限って攻撃を停止することで合意。プーチン氏は同施設を攻撃目標から外すようロシア軍に命じた。
米ロ両政府が発表した。先にウクライナが受け入れを表明した米国の停戦案について、プーチン氏は停戦合意違反を監視する上での問題や、ウクライナによる戦力立て直しの懸念があると指摘した。トランプ氏が目指す一時停戦の早期実現は遠のいた形だ。
ただ、トランプ氏は自身のSNS上で、会談が「非常に有意義で生産的だった」と自賛。戦争終結に向けたプロセスが「効力を発揮している」と成果をアピールし、外交努力を続ける考えを示した。
会談は約2時間続いた。米側の発表では、両首脳は紛争が「永続的な和平」で終結する必要があるという認識を共有。将来の停戦や和平に向けた「技術的な交渉」を始めることで一致した。
ロシア側によれば、プーチン氏は「危機の根本原因を排除する必要性と、ロシアの安全保障分野の正当な利益を考慮しなければならない」と強調。米国が再開したウクライナへの武器供与や情報共有を取りやめることも要求した。
米ロ両政府は今後、一連の交渉を中東地域で行うことを確認。米高官は18日、サウジアラビア西部ジッダで23日に米ロ高官協議を行うと米メディアに明らかにした。双方は「専門家グループ」も立ち上げ、米側が求める停戦や戦争終結に向けて協議を進める方針だ。
プーチン氏は信頼醸成措置として、ロシアとウクライナが19日に各175人の捕虜交換を行うと報告した。両首脳はまた、米ロ関係の正常化が世界の安全と安定に寄与するという立場を確認。プーチン氏は米国とロシアのアイスホッケー選手による親善試合を両国で開催することを提案し、トランプ氏はこれを支持した。
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