2025-03-17 19:08

母親に懲役1年6月求刑=ホテル切断遺体、損壊ほう助―札幌地裁

 札幌市の繁華街ススキノのホテルで2023年7月、男性会社員=当時(62)=が女に殺害され、頭部を切断された事件で、女の母親で、死体損壊ほう助などの罪に問われた田村浩子被告(62)の公判が17日、札幌地裁(渡辺史朗裁判長)であった。検察側が事前に殺害計画を知りながら手助けしたとして懲役1年6月を求刑したのに対し、弁護側は改めて無罪主張して結審した。判決は5月7日。
 検察側は論告で、娘の瑠奈被告(31)=殺人などの罪で起訴=による男性殺害計画を事前に知った上で、自宅に切断された頭部を置くことを認め、生活を支えたと指摘。「(自宅での)損壊行為を肯定し、助長させるような言動もした」と述べた。
 弁護側は、自宅の所有者ではなく、瑠奈被告の行為について「容認できる立場になく、許可を求められたり与えたりしたこともない」などと反論した。
 最終意見陳述で、浩子被告は「通報せず生活を続け、被害者をさらに傷つけた」と涙ながらに遺族へ謝罪した。 
 札幌地裁で12日にあった夫の医師、修被告(61)の判決では、事前に殺害計画を認識していたとは認められず、起訴されたうち殺人などのほう助は成立しないと判断。死体損壊と遺棄のほう助罪で懲役1年4月、執行猶予4年(求刑懲役10年)を言い渡した。
 起訴状によると、浩子被告は23年7月、男性の頭部を札幌市内の自宅に隠すことを容認。瑠奈被告が頭部を損壊する様子をビデオ撮影するよう修被告に依頼するなどしたとされる。
[時事通信社]

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