福井県の観光客2割増、宿泊に課題=北陸新幹線、16日で延伸1年

北陸新幹線の金沢―敦賀間が延伸開業して16日で1年。福井県によると、開業からの11カ月間で来県者は前年同期比約2割増えた。ただ、京都や金沢などの人気観光地に挟まれ、インバウンド(訪日客)を中心に宿泊客は伸び悩む。滞在時間をいかに延ばせるかが2年目の課題となりそうだ。
「円安や物価高の中、課題だった関東圏や信越からの来県者が増えていることは大きな前進だ」。杉本達治福井県知事は1月下旬の定例記者会見で、延伸効果を強調した。
県によると、昨年3月16日~今年2月15日に県外から福井を訪れた人は延べ約642万人。県立恐竜博物館(勝山市)や永平寺(永平寺町)などを中心に観光客でにぎわい、前年より100万人ほど増加したという。
ただ、宿泊には必ずしもつながっていない。観光庁によると、2024年の福井県の延べ宿泊者数(速報値)は、日本人が前年比8.5%増の約345万人で全国6位の伸びとなったが、インバウンドは37.2%増の約9万人と、全国の伸び率(38.9%増)を下回った。
県の担当者は、「遅い時間まで営業している飲食店や夜間の観光コンテンツが少ない」と指摘。食や伝統芸能を生かした夜間イベントの拡充のほか、JR西日本グループと連携し、大阪・関西万博を訪れた外国人を県内に誘導するツアーなども検討している。
将来的に新大阪までの全線開業を目指す北陸新幹線だが、沿線自治体の費用負担や工事による地下水への影響がネックとなり、敦賀―新大阪間の着工のめどは立っていない。JR西の長谷川一明社長は2月の会見で、「北陸と首都圏の結び付きが強くなっている一方、関西や中京圏には延伸効果が出ていない」と認め、「早く関西までつなぐことが非常に重要だ」と述べた。
[時事通信社]
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