アクセス限定、輸送どう確保?=「海の万博」混雑対策課題に

大阪・関西万博の開幕まで13日で残り1カ月となる。四方を海に囲まれた会場で開催する「海の万博」は万博史上初。このため、アクセスするルートは限られる。日本国際博覧会協会は会期中、国内外から延べ2820万人の来場を想定しており、円滑な来場者輸送と住民生活の確保を両立させるための混雑対策が課題だ。
会場となる大阪市の「夢洲」は、市の臨海部に位置する人工島。交通の要となるのは大阪メトロ中央線で、1月、新駅「夢洲駅」が開業した。会場の東ゲートに直結する。協会は、ピーク時には1日に22万人超の来場を想定。うち約6割に上る約13万人が中央線を利用すると見込む。大阪メトロは混雑が予想される時間帯には増便し、2分半間隔で運行する。
新大阪駅や大阪駅などの主要駅からは、会場西ゲート直通のシャトルバスが運行される。自家用車で来る人には専用駐車場でシャトルバスに乗り換えてもらう「パークアンドライド(P&R)」方式を導入する。担当者は「バランスの取れた輸送が非常に大事だ」と強調する。
混雑回避には企業や住民の協力も必要だ。中央線は会期中の朝のラッシュ時、定員に対する乗客数の割合を示す混雑率が140%に上ると想定される。大阪府・市は1万社を目標に時差出勤やテレワークなどを呼び掛け、交通分散を図る方針だが、2月28日時点の登録事業者は約2200社。特に8月以降の会期後半は激しい混雑が予想され、担当者は「混雑する時期に会場周辺エリアでどれだけ参加してもらえるかだ」と語る。
一方、交通機関の混雑の一因になり得るとして、協会はスーツケースなど大型荷物の会場内への持ち込みを禁止する。宿泊施設や駅のコインロッカーに預けて来場するよう呼び掛ける考えで、専用アプリを通じ、混雑状況とともにこうした情報を配信する。協会幹部は「来場者に情報を伝えて適切な行動を促すことが重要だ」と話す。


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