元通訳に禁錮4年9月=大谷選手に26億円賠償命令―情状酌量認めず、3月収監へ・米地裁
【サンタアナ(米カリフォルニア州)時事】米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の口座から巨額の不正送金を行ったとして銀行詐欺罪などに問われた元通訳の水原一平被告(40)に対し、西部カリフォルニア州の連邦地裁は6日午後(日本時間7日午前)、求刑通り禁錮4年9月と釈放後3年間の保護観察とする判決を下した。大谷選手への約1700万ドル(約26億円)の賠償金支払いも命じた。
判事は「窃取額はほとんどの人が生涯で稼ぐ額を上回り、驚くほど高額だ」と犯行の悪質性を指摘。収監のため3月24日までに当局に出頭するよう求めた。水原被告は米市民権を持たず、刑期終了後は日本に強制送還される見込み。
水原被告は昨年5月、司法取引で罪を認めた。その際、控訴の権利を放棄する条件も定め、今回下された量刑はその範囲内に当たる。
一方、先月「生活の困窮からギャンブルに依存した」などとして情状酌量を求める書簡を提出。この日の審理でも弁護士が「依存症は深刻だった」「検察の捜査に協力してきた」と述べ、禁錮1年6月が妥当だと主張した。水原被告自らも証言台に立って「大谷氏に心から申し訳なく思う」と謝罪。寛大な判決を訴えた。
これに対し判事は、水原被告の口座には常に一定額の残高があったとする検察側の証拠を示し「書簡は虚偽にあふれ、重要な事実を省略している。私はこれを評価しない」と退けた。
検察は言い渡し後の記者会見で、水原被告が大谷選手からの信頼を悪用し、単独で起こした事件だと糾弾。「大谷選手は被害者だ」と改めて強調した。
水原被告は2021年9月に違法賭博を開始。抱えた借金返済のため、同11月~24年3月に計約1700万ドルを大谷選手の口座から許可なく送金した上、不正に得た410万ドルを22年分の納税手続きで申告しなかったとして、24年4月に刑事訴追された。
ドジャースは疑惑が発覚した24年3月に水原被告を解雇。大リーグ機構も調査に乗り出したが、検察が大谷選手の関与を否定したことから「(大谷選手を)被害者と見なす」と結論付けた。
[時事通信社]
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