トランプ氏就任で連携確認=中ロ首脳、戦勝80年相互訪問へ
【北京時事】中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が21日、オンラインで会談し、中ロの結束を強化していくことで一致した。また、今年が両国にとって第2次世界大戦の「戦勝80周年」に当たることも踏まえ、戦略的意思疎通を継続することで合意した。中ロ両政府が発表した。名指しを避けながらも、トランプ米大統領の就任を受け、対米共闘で連携することを確認した形だ。
ロシア側によると、両首脳は5月9日の対ドイツ戦勝記念日と9月3日の抗日戦勝記念日に合わせた訪問を互いに提案した。
習氏は「安定的かつ強固な中ロ関係によって、外部環境の不確実性に対処していく」と強調。プーチン氏は「両国の協力は国際情勢に左右されない」と語り、経済・貿易やエネルギー分野で中ロの連携が深まっていると指摘した。
中国はウクライナ侵攻を続けるロシアを経済面で下支えしており、昨年の習氏とプーチン氏の対面会談は計3回に及んだ。
バイデン前米政権は、中国によるロシアからの資源購入や軍民両用製品の対ロ輸出が侵攻の長期化を招いていると批判し、習政権への圧力を強めてきた。これに対し、トランプ氏はウクライナでの早期停戦の実現に意欲を示しており、プーチン氏とトップ会談を行い、米ロが急速に距離を縮めるとの観測も出ている。このため習氏は今回のオンライン会談で、ロシアに対する中国の影響力の保持を図った可能性がある。
[時事通信社]
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