イスラエルとハマス、ガザ停戦で合意=19日発効、戦闘6週間停止―1年3カ月で死者4.6万人
【カイロ時事】イスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザの停戦と人質の解放で合意した。交渉仲介国カタールのムハンマド首相兼外相が15日、発表した。発効は19日。2023年10月のハマスによる対イスラエル大規模奇襲から約1年3カ月に及び、ガザで4万6000人以上の死者を出したイスラエルの軍事作戦は終息に向け大きく動きだした。
イスラエルのネタニヤフ首相は、バイデン米大統領とトランプ次期大統領に電話で謝意を表明。首相府の声明によると、トランプ氏には「人質全員の帰還に全力を尽くす」と強調した。一方、ハマス幹部のハリル・ハイヤ氏は、「占領者(イスラエル)はパレスチナ人を打ち負かすことができなかった」と述べた。
交渉は米国やカタール、エジプトが仲介して、カタールで大詰めの協議が行われていた。ムハンマド氏は「(仲介国の)努力が実った」と説明。合意履行の手順についてイスラエル、ハマスと詰めの調整を続けると語った。イスラエルメディアは、同国政府が16日に正式に承認するとの見通しを伝えた。
AFP通信によれば、ガザ当局者は合意発表後もイスラエル軍が攻撃を続けたと訴えており、停戦発効前に戦闘が激化する恐れもある。
ロイター通信によると、第1段階の停戦は6週間で、ハマスはガザで拘束する人質33人を解放し、イスラエル側は収監するパレスチナ人990~1650人を釈放する。イスラエル軍はガザから徐々に撤収し、ガザ住民の北部への帰還が始まる。1日当たりトラック600台分の支援物資がガザに搬入される。
改めて停戦の第2段階に向けた協議を行い、イスラエル軍のガザ完全撤退やさらなる人質解放について話し合われる見通しだ。
[時事通信社]
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